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◆有期労働契約とは
いわゆる「非正社員」の労働契約は、「有期労働契約」が大半です。
「非正社員とは有期労働契約者のことである」と定義しても、それほど「はずれ」ではありません。「当たり」とまでは言えませんが。
有期労働契約というのは、6ヶ月とか1年など、一定の期間を定めて雇用する形態です。期間が満了して契約が終了する場合と、契約を更新する場合とがあります。
更新を繰り返していた契約を終了させることを、「雇止め」といいます。
これがよく問題になります。
◆有期労働契約に関するルールは実は少ない
この有期労働契約を正面から取り上げた法律は、実はありません。
パートタイム労働法は、その名の通りパートタイマー(法律的には短時間労働者)を対象にした法律です。
したがって、フルタイム有期契約労働者は枠外となっています。
また、男女雇用機会均等法は男女間の均等待遇、労働者派遣法は派遣労働者の保護のための法律です。
このように、フルタイム有期契約労働者は、労働法制のいわば「デッドスポット」になっているのです。
◆有期労働契約に関する現在のルールは
とはいうものの、現行法制の中にも、有期労働契約を扱ったものはいくつかあります。
<労働契約法>
そのひとつが労働契約法。
労働契約法は第17条第1項で、「会社は期間の定めのある労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない」と定めています。
また、会社は労働契約の期間を、必要以上に短くしないように配慮しなければならないとしています。(労働契約法第17条第2項)。
契約を打ち切りしやすくすることを目的に期間を短くすることを防ぐための規定です。
<労働基準法と有期契約基準>
労働基準法14条2項には、「厚生労働大臣は、使用者が講ずべき労働契約の期間の満了に係る通知に関する事項その他必要な事項についての基準を定めることができる」と定められており、これに基づき、「有期労働契約の締結、更新および雇い止めに関する基準」(有期契約基準)が定められています。
主な内容は次の通りです。
1)契約締結時の明示事項
使用者は、有期労働契約の締結に際し、労働者に対して契約期間の満了後における更新の有無を明示しなくてはならない。
また、更新する可能性がある旨を明示した場合は、契約を更新する場合またはしない場合の判断基準を明示しなくてはならない。
2)雇い止めの予告
雇い入れの日から1年を超えて継続勤務している者および契約を3回以上更新している者との有期労働契約を更新しない場合は、少なくとも契約期間満了の30日前までに、その予告をしなければならない。
ただし、既に契約を更新しない旨を明示している場合を除く。
3)雇い止めの理由の明示
有期労働契約が更新されなかった場合、更新しない理由について労働者が証明書を請求したときは、遅滞なく交付しなくてはならない。
4)契約期間についての配慮
契約を1回以上更新し、かつ1年を超えて継続勤務している等同社との有期労働契約を更新しようとする場合は、労働契約の実態及び労働者の希望に応じて、契約期間をできるだけ長くするよう努めなければならない。
◆厚生労働省が研究会をスタートさせました
厚生労働省は「有期労働契約研究会」を立ち上げ、有期労働契約のルールづくりを進めるようです。
これまでも、この種の研究会はありましたが、今回は法改正などを視野においています。
2010年夏までに報告書をまとめ、法改正など必要な措置を取る方針とのこと。
2月22日の日経新聞によると、議論のポイントは次の通りです。
・契約の制限
・契約期間
・雇止めの制限
・正社員との均衡待遇
◆人材戦略と有期労働契約
何かと問題になることの多い有期労働契約ですが、一概にダメという話でもありません。
会社の人事戦略上、このような契約形態も必須です。
また、このような働き方を選択する人も少なくありません。
しかしそれが、不当な待遇格差につながるようなことになると、さまざまなトラブルにつながり、会社は大きなリスクを抱えます。
では、どうするか?
会社と働く人両方が幸せになる方策を考えるしかありません。
簡単ではありませんが、それが会社を成長軌道に乗せ続ける王道でしょう。
そのためには、次の点を十分検討し、適切な人事制度を作っていく必要があるのです。
・どんな人材が必要か、どんな雇用形態の人が必要かを、会社の業務、今後の戦略に対応させて考えること
・職務や役割を基本にした人事・賃金制度をつくること
・正社員登用制度、社内人材公募制度などのサブシステムを整備すること
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