2009年11月13日 (金)

労働者派遣法改正論議の行方は?

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労働者派遣法はどうなるのか?
会社にとっても大きな関心事ですね。

労働者派遣はこれまで、規制緩和を繰り返してきました。
その結果、一部の派遣禁止業務を除くと、派遣業務は原則自由化されました。

働き方の多様化、企業の人材活用の多様化は進み、硬直化した「正社員絶対主義」は崩れていくかと思われました。

しかし、派遣の自由化は、低賃金で不安定な状態で働くざるを得ない労働者の増加をもたらし、それが労働者派遣法見直し論議につながっています。

もっとも、このような状況は、バブル崩壊後の就職氷河期が背景にあるわけで、もし派遣の規制緩和が進んでいなければ、派遣ではなく、日雇い労働者や期間工・臨時工がもっと増えていただけだったのではないかと思われます。

さらに言えば、いわゆる「格差問題」の背景には、賃金を仕事の中身で決めない日本型賃金体系があります。
正社員・非正社員という「疑似身分制」に基づいて賃金に差をつけているわけですね。

この構造が変わらない限り、法制をどういじっても、問題の根本的な解決にはならないような気がします。

会社としても、仕事の価値を基軸にした賃金制度に転換していく必要があるでしょう。
それが、人材の有効活用につながっていきます。

さて、労働者派遣法改正については、現在労働政策審議会で議論が進んでいます。

去る10月27日に開催された審議会で、論点整理が示されました。
主な内容をご紹介します。

1.登録型派遣
・登録型派遣を原則禁止とすべきか
・原則禁止の場合、禁止の例外をどのように設定すべきか
・派遣労働者の常用化のための方策を別途検討すべきか

2.製造業務派遣
・製造業務派遣を原則禁止とすべきか。
・原則禁止の場合、禁止の例外をどのように設定すべきか

3.日雇い派遣
・禁止の対象となる雇用期間は30日以内か、2か月以内か
・禁止の例外について

4.専ら派遣・グループ企業派遣
・企業グループ以外の場合であっても、派遣元は労働者派遣の役務のうち8割を超えて提供してはならないこととすべきか

5.均等(均衡)待遇

6.情報公開

7.派遣先責任の強化

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2009年10月19日 (月)

有期契約労働者の活用を再考しましょう

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雇用情勢は依然として厳しさが続いています。
今後ますます悪化するのか、底を打つのか、予断を許しません。

企業業績も、厳しい状況が続いていますが、一部に持ち直しの兆しもあります。
業種によって、さらには、個々の会社によって、状況は異なります。
いま暫くは、このようなまだら模様が続くのでしょうね。

ただ、昨年後半~今年前半にかけての、最悪状態は脱したという会社も、少なくありません。
「良くなった」とはとても言えないものの、「どこまで落ち込むのか、まったく見えない」という状態ではなくなったというわけです。

そうなると、業務によっては、人が足りないということも起こります。
特に、雇用調整を実施した会社で、それが起きています。
正社員の人員整理はしていなくても、パートタイマーを雇い止めしたり、派遣契約を終了させたという会社や、新規採用を手控えたような会社も同様です。

しかし、「先行き不透明な中、迂闊に正社員人員を増やすことはできない」という会社が多いでしょう。

そうなると、人員、人件費を柔軟に調整できるような状態にしておくことが不可欠です。

「派遣切り」、「有期契約の雇い止め」など、非正社員の雇用調整には、社会的な批判があります。
もちろん、安易な雇用調整はやってはなりません。

しかし、企業経営において、雇用の柔軟性も、必要不可欠なことも事実です。

人材活用の弾力化の主な手段は、有期労働契約と派遣社員の活用です。
ただ、労働者派遣については、今後規制強化の方向に進むことがほぼ確実な情勢です。

そう考えると、今後の企業の人材戦略として、有効活用を考えるべきは、有期労働契約ということになります。
もちろん、有期労働契約にもさまざまな法規制があり、これをふみはずすことはできません。

まだこの点を安易に考えている会社もありますが、それはトラブルの種を自ら蒔いているようなものです。

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この有期労働契約について、先ごろ厚生労働省から「2009年有期労働契約に関する実態調査報告書」が発表されました。

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/09/s0930-10.html

メールマガジン労働情報からの引用ですが、労働者調査によると、年収200万円以下が57.3%に上り、「正社員と同職務」の労働者でも40%を超えています。
また、仕事について「不満足」(44.3%)とする理由(複数回答)は、「いつ解雇・雇止めされるかわからない」(41.1%)、賃金が「正社員に比べて低い」(39.9%)「絶対水準が低い」(37.0%)があげられています。

ここから、有期労働契約を活用する場合のポイントが浮かび上がってきます。
それは次の4つ。

・職務を基軸にした賃金とする。正社員・非正社員という「身分」で処遇を決めない。
・契約期間途中の解約はしない。
・雇い止めの基準を明確にし、契約更新の手続きを厳格に行う。
・評価基準を明確にする。人事評価を公平に行う。

そして、会社の人事戦略を次のようにしていきます。

・職務、役割ベースの人事制度を整備する。
・正社員、非正社員の位置づけを明確にする。
・状況によって、非正社員から正社員への転換を実施する。その一方で、専門家とは高額報酬で有期契約・請負契約を結ぶ。

ポイントは人事労務の戦略性。
会社の今後を見据えて、有期契約労働者の活用を再考しましょう。

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2009年8月 5日 (水)

派遣社員の過労自殺

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光学機器大手ニコンの工場に派遣されていた男性が自殺したのは、劣悪な勤務環境によるうつ病が原因だとして、遺族が、同社と名古屋市の業務請負会社に計約1億4,000万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は28日、両社に計約7,058万円の支払いを命じました。

この事件、いろいろな要素がからみあっていますね。

①自殺は業務に原因があるのか?(業務災害になるのか)

②契約上は「請負」となっているが、実態は?

③もし実態が派遣だとして、派遣労働者の過労自殺に対する、派遣元、派遣先の責任はどうなるか?

◆自殺は業務に原因があるのか?(業務災害になるのか)

自殺した男性は、交替制勤務についていました。
また、残業時間は、異常とされるほどのレベルではありませんでした。

しかし、夜勤を含む交替制で、夜勤が連続する際の、夜勤間の時間が13時間しかなかったこと、夜勤のときも残業があったことなどから、「過重」と判断しています。

◆契約上は「請負」となっているが、実態は?

この点について、一審の東京地裁は、指揮命令の実態が、発注者(労働者受け入れ側、この場合はニコン)にあったと判定、発注者側にも安全配慮義務があるとしました。

今回の東京高裁では、さらに踏み込み、「製造業への派遣を禁止していた当時の労働者派遣法に反していた」としています。

要は、偽装派遣だったということです。

◆もし実態が派遣だとして、派遣労働者の過労自殺に対する、派遣元、派遣先の責任はどうなるか?

派遣であったり、形式上は業務請負でも、実態は派遣になっている場合、安全配慮義務を派遣先が負います。

なお、派遣労働者が業務災害にあった場合、「労働者私傷病報告」は、派遣元、派遣先双方が出さなくてはなりません。

問題は、派遣元の責任ですが、裁判は派遣元(今回の場合は、請負会社)にも、安全配慮義務違反の罪を問うています。

◆外部人材の活用には

何かと話題になる、派遣、請負ですが、それだけ問題が頻発しているということですね。

活用する側は、自社で直接雇用しているわけではないので、どうしても安易に考えがちです。
しかし、実は派遣や請負の活用にも、労働者派遣法をはじめ、さまざまな法規制があります。

通常の労働契約は、会社-労働というシンプルな形態ですが、派遣や請負の場合は、それに派遣会社、請負会社が加わるので、法律関係は複雑になります。

トラブルにならないよう、法を守って、上手に活用しましょう。

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2009年7月17日 (金)

パートタイマーの労務トラブルは?

昨年4月に改正パートタイム労働法が施行されて、1年あまり。
いま、雇用の現場は、どんな状況にあるのでしょうか?

厚生労働省は7月15日、2008年度のパートタイム労働法の施行状況を発表しました。

パートタイム労働に関する相談件数は、1万3,647件で、うち6割強が事業主によるものです。
改正法にどう対応すればいいのか、戸惑っている会社が多いことの裏付けでしょうか?

内容では、労働契約の期間、就業場所・業務、所定労働時間、賃金等の労働条件を明示することを義務付ける「労働条件の文書交付等」が2,136件で最多となっています。

また、都道府県労働局雇用均等室による是正指導件数は8,900件で、指導内容としては、パートタイム労働者から通常の労働者への転換を推進する措置を義務付ける「転換推進措置」に関するものが2,953件と最も多く「労働条件の文書交付等」(2,143件)「短時間雇用管理者」(1,471件)が続いています。

◆改正パートタイム労働法の概要

(1)文書による労働条件明示

労働条件明示義務は労度基準法に定められていますが、パートタイム労働法では、次の3項目が追加されています。
 ・昇給の有無
 ・退職手当の有無
 ・賞与の有無

(2)正社員との均衡待遇

パートタイム労働法は、パートタイマーを次の4つに区分し、それぞれの区分ごとに均衡待遇のあり方を規定しています。

区分1:正社員並みパートタイマー
区分2:正社員と職務同一で一定期間異動・転勤・職務変更のあるパートタイマー
区分3:正社員と職務同一のパートタイマー(区分1,2を除く)
区分4:アシスタント型パートタイマー

パートタイマーがどの区分に該当するかは、①職務内容、②人事異動等の扱い、③契約期間の3点から判断します。

(3)正社員登用促進

改正パートタイム労働法では、正社員転換促進のために、次のいずれかの措置を取ることが義務づけられました。

①正社員募集を行う場合、募集要項を、会社に勤務しているパートタイマーに周知する。
②社員の配置を新たに行う際、パートタイマーに、その業務への配置希望を言う機会を与える。
③社員登用制度を設ける。
④教育訓練を受ける機会を確保するための援助を行う等、正社員への転換を推進するための措置を講ずる

(4)会社の説明責任

パートタイマーから求めがあったときは、次の事項に関する決定基準などを説明しなければなりません。

第6条(労働条件に関する文書の交付等)
第7条(就業規則の作成の手続)
第8条(通常の労働者と同視すべき短時間労働者に対する差別的取扱い禁止)
第9条(賃金)
第10条(教育訓練)
第11条(福利厚生施設)
第12条第1項(通常の労働者への転換)

パートタイマー、非正社員の労務管理でご相談のある会社様は、こちらを!

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2009年7月13日 (月)

パート、非正社員の活用、戦力化をどう進めるか?

非正社員比率が3割を超えたことが話題になったのは、3年ぐらい前でした。
昨年後半からの景気後退、それに伴う雇用調整の影響はあるものの、非正社員の存在感が大きくなっていることは間違いありません。

では、このようなパート、非正社員の活用や活性化に、企業はどれだけ真剣に取り組んでいるのでしょうか?
正社員に比べて優先順位が数段階落ちてしまう会社が多いのでは?

しかし、平均で3割超です。
この層がどう働くかが、会社の業績に与える影響は、相当大きなものになるはずです。

◆ぐるなびのパート活用事例

7月13日の日経新聞に、飲食店情報サイト・ぐるなびのパート活用事例が紹介されていました。

同社のパートは、担当店舗を巡回し、ぐるなびの企画やぐるなびの使い方を説明したり、店の要望や質問を聞きます。
午後1時~4時など、所定の勤務時間帯の中のスケジュールはパート本人に任せます。
週1度のミーティング以外は、出社の必要もないため、主婦には働きやすい環境になっています。

また、店で聞いた話などをまとめたリポートが、訪問件数や出勤率とともに評価対象となり、時給に影響します。

◆パートタイマー人事制度のポイント

パートタイマーの人事制度、賃金制度をどう考えるか?
これには、次の2つのポイントがあります。

ポイント1:パートタイマー固有のポイント
=勤務の自由度、柔軟さ

ポイント2:パートタイマーでも軽視してはならないポイント
=仕事のやり甲斐、仕事を通じた自己実現

ぐるなびは、この2つのポイントをしっかり押さえていると言っていいでしょう。

◆パートタイム労働法、パートタイマー助成金

2008年4月から、正社員との均衡処遇や正社員登用制度を義務付けた、改正パートタイム労働法が施行されています。
同法への対応という意味でも、パートタイマーの人事・賃金制度の整備が必要です。

また、正社員と共通の待遇制度の導入、パートタイマーの能力・職務に応じた待遇制度の導入、正社員への転換制度の導入を図った会社には、パートタイマー助成金も支給されます。

(詳しくはこちら)
http://www.hrm-solution.jp/joseikin/joseikin22.htm

このような公的支援を活用しつつ、パートタイマー、非正社員の戦力化・活性化に向けた制度整備を進めていくのがいいのではないでしょうか?

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2009年6月22日 (月)

派遣がらみの是正指導が相次いでいます

◆セミナー「中堅・中小企業のための就業規則作成・見直し講座」
6月24日(水)13:30~16:00開催

労働者派遣がらみで是正指導が相次いでいます。

メールマガジン労働情報から

---
・スタンレー電気を是正指導/派遣法違反と労働局
自動車用照明器製造大手のスタンレー電気(東京)が神奈川県秦野市の工場で働かせていた請負社員について、労働者派遣法違反に当たるとして神奈川労働局が同社に是正を指導していたことが16日、分かった。

社員の代理人の弁護士によると、労働局は請負社員12人の勤務実態は派遣だとした上で、同法が派遣可能としている1年を超えていると指摘。またこの社員らを直接雇うよう推奨した。弁護士は「偽装請負が認められたと評価できる」と話している。

・三菱電機子会社を是正指導/派遣を出向と装う
三菱電機子会社の三菱電機エンジニアリングの姫路事業所(兵庫県姫路市)と同県相生市の派遣会社が、実態は「派遣」なのに「出向」を装って派遣労働者を働かせていたとして、兵庫労働局から職業安定法に基づき是正指導を受けていたことが11日、分かった。

2社によると、派遣会社は2000年から姫路事業所に労働者を派遣。07年以降は幅広い業務を経験させて能力を高めようと、十数人を「出向社員」に切り替えた。

しかし、派遣労働者と出向社員の業務内容はほとんど変わらなかったという。
---

いずれも、この通りだとすれば、いわゆる「偽装請負」(偽装出向)となります。

悩ましい問題ですね。
まだまだ景気の先行きは不透明。
厳しい情勢が続くことだけは確かです。

そんな中で、多少受注が上向いたからといって、雇用を増やすところまでは踏み切れない会社が多いでしょう。
そうなると、派遣や請負といった、外部人材を活用するしかありません。

しかし、外部人材を活用する場合は、それなりの制約があるわけです。

このような難しい時代、人事労務も、「複眼思考」が必要なのでしょう。

つまり、次のようにツールを複数用意し、マルチに走らせていくことが必要だということです。

・成果・貢献度重視型賃金
・さまざまな雇用形態の組み合わせ(マルチトラック型雇用)
・働く時間と場所の多様化

ご検討してみはいかがでしょうか?

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2009年5月22日 (金)

新小冊子「トラブル頻発!フルタイム有期契約の労務管理のポイント」頒布します!

新しい小冊子が完成しました。

「トラブル頻発!フルタイム有期契約の労務管理のポイント」

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解雇・雇い止め、労働条件、契約更新など、有期労働契約をまぐるトラブルが後を絶ちません。
その原因のひとつに、有期労働契約者を使用している会社の、法令への理解不足があることは否めません。

ただ、これについて一概に会社を非難することはできないでしょう。
何しろ、有期労働契約に関連する法律は、実に多岐にわたっており、私たち専門家でも、見落としてしまうことがあるからです。

特に分かりにくいのが、フルタイムで働いている有期労働契約者。
この人たちは、いわゆる「パートタイマー」ではないので、パートタイム労働法の枠外になっているのです。

では、特に注意することはないのか?
そんなことはありません。
むしろ、労務管理上、いま最も注意すべきは、有期労働契約に関する部分なのです。

そこで、有期労働契約を活用する際に押さえておきたい法律知識のポイントをコンパクトにまとめた小冊子を作成しました。

有期労働契約を活用している会社経営者、人事担当者の方、必見です。

また、お申込いただいた方には、法改正や賃金制度の動向など最新の情報、ノウハウをお伝えする「HRMオフィスニューズレター 人事・労務最新情報」を定期配信いたします。

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◆トラブル頻発!フルタイム有期契約の労務管理のポイント
有期労働契約の方と労務管理のポイントを最新の法令に基づいて解説

◆雇用ルール改革のあらましと実務ポイント
新しい雇用ルール(労働契約法、改正パートタイム労働法)をコンパクトに

◆賃金表の作り方
賃金テーブルの作り方の実際を分かりやすく解説

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2009年5月19日 (火)

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解雇・雇い止め、労働条件、契約更新など、有期労働契約をまぐるトラブルが後を絶ちません。
その原因のひとつに、有期労働契約者を使用している会社の、法令への理解不足があることは否めません。

ただ、これについて一概に会社を非難することはできないでしょう。
何しろ、有期労働契約に関連する法律は、実に多岐にわたっており、私たち専門家でも、見落としてしまうことがあるからです。

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2009年4月23日 (木)

短時間正社員制度導入に助成金

労務トラブルを未然に防ぐ 就業規則作成&見直しマニュアル
すばる舎リンケージより4月26日発行。
A5版・456ページ、3500円(+消費税)

◆パートタイマーに関する助成金

パートタイマーの待遇改善などに取り組む事業主を支援する助成金として「パートタイマー均衡待遇推進助成金」が設けられています。

支給対象となるのは、次の施策をとった会社です。

(1)正社員と共通の評価・資格制度の導入
(2)パートタイマーの能力・職務に応じた評価・資格制度の導入
(3)正社員への転換制度の導入
(4)短時間正社員制度の導入
(5)教育訓練制度の導入
(6)健康診断制度の導入

◆短時間正社員制度に関する項目が改定

このうち、「(4)短時間正社員制度」を新たに導入する場合の内容・要件について、4月1日から改定が行われています。
内容は次のとおりです。

1.正社員と比較して、以下のいずれかに該当する制度とすること

(1)1日の所定労働時間を短縮する制度
1日の所定労働時間が7時間以上の場合で、1日の所定労働時間を1時間以上短縮するものに限られる。

(2)週又は月の所定労働時間を短縮する制度
1週当たりの所定労働時間が35時間以上の場合で、1週当たりの所定労働時間を1割以上短縮しているものに限られる。

(3)週又は月の所定労働日数を短縮する制度
1週当たりの所定労働日数が5日以上の場合で、1週当たりの所定労働日数を1日以上短縮に限られる。

2.労働契約期間の定めがないこと

3.時間当たりの基本給や賞与等が、同種の業務に従事する「正社員」と同等以上であること

なお、フルタイムの「正社員」から「短時間正社員」への転換要件については、制度に「育児および家族の介護以外の転換事由」が含まれていることが必要とされています。

◆◇お知らせ◇◆

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2009年4月 6日 (月)

派遣契約を期間の途中で解除する場合の注意点

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◆「派遣切り」が社会問題となりましたが

昨年来、「派遣切り」が雇用問題の焦点となっていますね。
社会問題と化していて、マスコミにもしばしば取り上げられています。
感情論に流されているような面もありますが。

さて、この「派遣切り」ですが、内容は次の2つに分かれます。

①派遣期間の途中で契約を解除すること
②派遣期間が満了し、再契約せずに終了させること

この2つをいっしょくたにして「派遣切り」と称していることも多く、話が混乱することもしばしばありますが、実はこれらは意味合いが相当異なります。
後者は当初の定め通りに契約を終了させるだけのことですが、前者はいわば「契約違反」です。

◆契約を中途解除する場合の指針

この「契約期間途中の解除」については、これまでも次のような指針が定められています。
(これは派遣先の事情で中途解除する場合です)

<派遣先の取るべき措置>
・派遣元事業主の合意を得、また、あらかじめ相当の猶予期間をもって派遣元事業主に解除の申入れを行うこと。
・派遣先の関連会社での就業をあっせんするなど派遣労働者の新たな就業機会の確保を図ること。
・派遣労働者の新たな就業機会の確保を図ること。それができないときは、契約解除から30日以上前に派遣元に対し予告を行わなければならない。予告を行わない場合は、派遣労働者の30日分以上の賃金に相当する額について損害の賠償を行わなければならない。
・その他派遣先は派遣元事業主と十分に協議した上で適切な善後処理方策を講ずること。
・派遣元事業主から請求があったときは、労働者派遣契約の解除を行う理由を派遣元事業主に対し明らかにすること。

<派遣元の取るべき措置>
・派遣先と連携して、派遣労働者の新たな就業機会の確保を図ること。
・派遣契約の解除に伴い派遣元事業主が派遣労働者を解雇しようとする場合には、労働基準法等に基づく責任を果たすこと。

◆指針が改正されました

厚生労働省は、契約を中途解除された派遣労働者の保護を図るため、労働者派遣契約に関する指針を改正しました。
3月31日から適用されています。

内容は、次の通りです。

①次の事項を労働者派遣契約に定めること
・派遣労働者の新たな就業機会を確保すること
・これができないときは、休業手当(平均賃金の60%以上)、解雇予告手当(平均賃金の30日分以上)等に相当額する以上の損害賠償を派遣会社へ行うこと

②派遣先は上記事項が契約に定められていなくても、派遣労働者の新たな就業機会の確保または休業手当、解雇予告手当等に相当額する以上の損害賠償を派遣会社へ行うこと

③派遣元は派遣先と連携して、派遣労働者の新たな就業機会の確保を図ること。
それができない場合は、まず派遣契約期間中は休業を行い、休業手当を支払うか、それができないときは解雇予告・解雇予告手当の支払いを行うこと。

これまでの指針と、実質的な違いはありません。
大きな違いは、契約に就業機会の確保や損害賠償のことを明記するように求めていること、派遣元に対し、できるだけ休業→休業手当の支払という措置を取るように明記している点でしょう。

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