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パートタイマー、有期契約社員、派遣社員の活用・人事労務管理そして法制の動きを解説するブログです。


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特定社会保険労務士・人事コンサルタント
杉山秀文

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【著者プロフィール】

神奈川県逗子生まれ。早稲田大学商学部卒業後、大手電機メーカー人事部、大手ビジネス系出版社人事部等に通算23年間勤務。
採用、研修、人事・賃金制度構築・運用、勤怠管理制度構築、労使関係、就業規則作成・改定、人事業務アウトソーシングなどの業務に従事。

2000年、社会保険労務士試験に合格。
2006年7月、社労士事務所HRMオフィスを開業。
就業規則、人事・賃金制度、会社のメンタルヘルス対応、労働時間管理、非正社員活用、労務トラブルなどでコンサルティング・アドバイザー業務を手掛けている。

著書に「小さな会社でもすぐ使える!労務トラブルを未然に防ぐ 就業規則作成&見直しマニュアル」(すばる舎リンケージ)、「名ばかり管理職リスクを見直す」(日本法令)、「図解まるわかり労働契約法」(かんき出版)、「トラブルを起こさない 改正パート労働法の実務がよくわかる本」(中経出版)がある。

雑誌執筆、取材多数。

日本生産性本部、日本ショッピングセンター協会、厚生労働省、東京都労働相談情報センター、東京商工会議所、東京経営者協会などで、講演実績多数。

1)業務分野

①就業規則作成・改定、労働時間管理を中心とした、労務相談
②人事・賃金制度の構築
③人事、社会保険業務アウトソーシング

(2)実績

・就業規則診断、改定
・人事・賃金制度構築
・正社員登用制度構築
・研修制度構築
・労基署調査立会い、是正勧告対応
・高齢者雇用
・労務相談
  セクハラ
  メンタルヘルス
  休職
  労働時間管理(裁量労働制、在宅勤務、事業場外労働、
  長時間対策など)
  試用期間後の本採用拒否、解雇

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2012年5月 9日 (水)

パートタイマー、労働者派遣、非正社員の活用講座INDEX

◆非正社員の賃金制度、正社員登用制度

正社員登用制度の設計と運用 Part3
正社員登用制度の設計と運用 Part2
正社員登用制度の設計と運用 Part1
マツダ、期間従業員を定期的に正社員登用
パート、非正社員の賃金制度をどう考える?
パートの正社員登用が進んでいます
パートタイマーに退職金支給
正社員登用制度、流通・外食大手の74%に
正社員登用実績、事業所の4割に
パートタイマーの正社員登用の動き
正社員化、直接雇用の動きが加速しています
非正社員への賞与支給は?
パートタイマーの人事・賃金制度(13)~賃金制度(3)
パートタイマーの人事・賃金制度(12)~賃金制度(2)
パートタイマーの人事・賃金制度(11)~賃金制度(1)
パートタイマーの人事・賃金制度(10)~人事評価制度(2)
パートタイマーの人事・賃金制度(9)~人事評価制度(1)
パートタイマーの人事・賃金制度(8)~格付制度(5)
パートタイマーの人事・賃金制度(7)~格付制度(4)
パートタイマーの人事・賃金制度(6)~格付制度(3)
パートタイマーの人事・賃金制度(5)~格付制度(2)
パートタイマーの人事・賃金制度(4)~格付制度(1)
パートタイマーの人事・賃金制度(4)~格付制度
パートタイマーの人事・賃金制度(3)~パートタイマーの意識を把握する(2)
パートタイマーの人事・賃金制度(2)~パートタイマーの意識を把握する(1)
パートタイマーの人事・賃金制度(1)
均衡処遇を考える(3)~均衡処遇への取り組み事例(2)
均衡処遇を考える(2)~均衡処遇への取り組み事例(1)
均衡処遇を考える(1)
非正社員の正社員登用のネックは?
正社員登用の動きが広がっています~デンソー、登用数を2.4倍に
正社員登用のポイントは(2)
正社員登用のポイントは(1)

◆パートタイマー

パート社会保険適用拡大のインパクト
パートへの社会保険適用拡大のコスト
パートタイム労働法施行状況から~非正社員をめぐってこれから何が起こる?
パートタイマーをめぐる議論が始まりました
パートタイマーの活用状況、処遇はどうなっている?
労働組合組織率~パートタイマーの加入者が増加
パートタイマーの労務トラブルは?
春闘の争点だったパートタイマーの待遇改善は?
パートタイマーの定年制、定年延長
りそな銀行、パートの処遇を正社員並に
パートタイマー、5年間で5%増加
外食・小売のパート雇用、「正社員並み」半数
パートタイム労働指針改正案 Part2
パートタイム労働指針改正案 Part1
改正パートタイム法施行規則案が固まりました
パート・バイトの確保に様々な手を
パートタイム労働法~ポイントは説明責任
パートの待遇改善に動き出す会社が増えています
改正パートタイム労働法とは?(16)
改正パートタイム労働法とは?(15)
改正パートタイム労働法とは?(14)
改正パートタイム労働法とは?(13)
改正パートタイム労働法とは?(12)
改正パートタイム労働法とは?(11)
改正パートタイム労働法とは?(10)
改正パートタイム労働法とは?(9)
改正パートタイム労働法とは?(8)
改正パートタイム労働法とは?(7)
改正パートタイム労働法とは?(6)
改正パートタイム労働法とは?(5)
改正パートタイム労働法とは?(4)
改正パートタイム労働法とは?(3)
改正パートタイム労働法とは?(2)
改正パートタイム労働法とは?(1)
改正パートタイム労働法の効果は?
改正パートタイム労働法・新旧対照表
改正パートタイム労働法が成立
改正パートタイム労働法~均衡処遇とは
パートタイマーの時給が上昇しています
「パート春闘」の行方は?
パートタイム労働法改正案
パートタイマーの雇用延長の動きが広がっています

◆有期労働契約

有期労働契約法制の行方は?労政審議会の建議を読み解く(6)~雇止め法理の法定化(2)
有期労働契約法制の行方は?労政審議会の建議を読み解く(5)~雇止め法理の法定化
有期労働契約法制の行方は?労政審議会の建議を読み解く(4)~期間の定めのない契約への転換(3)
有期労働契約法制の行方は?労政審議会の建議を読み解く(3)~期間の定めのない契約への転換(2)
有期労働契約法制の行方は?労政審議会の建議を読み解く(2)~期間の定めのない契約への転換(1)
有期労働契約法制の行方は?労政審議会の建議を読み解く(1)
注目の研究会報告~有期労働契約研究会報告が出ました
有期労働契約に関するルールづくりが本格化しますPart3
有期労働契約に関するルールづくりが本格化しますPart2
有期労働契約に関するルールづくりが本格化しますPart1
有期契約労働者の活用を再考しましょう
有期労働契約のルールづくりが動き始めます
「フルタイムパート」の扱いは?
有期契約の雇い止めに新たな基準

◆労働者派遣、請負

労働者派遣の規制強化が緩む?
これからは専門職派遣か
これからの派遣人材の活用は?
個人請負型就業者に関するルールづくりが提言されています
「専門26業務」派遣に関する指導強化
「派遣法改正をにらんだ動きが
松下PDP偽装請負訴訟
労働者派遣法改正案
労働者派遣法改正論議の行方は?
派遣社員の過労自殺
派遣がらみの是正指導が相次いでいます
派遣契約を期間の途中で解除する場合の注意点
要注意!派遣契約の解除
労働者派遣法改正案が国会へ
派遣「2009年問題」
日雇派遣禁止の例外業務
労働者派遣制度改正の「たたき台」
キヤノン、工場の派遣社員ゼロに~派遣社員の2009年問題
請負労働者にも使用者責任あり
日雇い派遣に関する新しいルール
労働者派遣をめぐる最近の動き~規制強化の方向?
労働者派遣~専門業務で契約して、契約以外の業務を指示した場合はどうなる?
労働者派遣法改正に向けて議論がはじまりました
派遣法違反、偽装請負の指導が強化されています
派遣、請負をめぐる最近の動きから~人材活用のあり方を再考しましょう Part3
派遣、請負をめぐる最近の動きから~人材活用のあり方を再考しましょう Part2
派遣、請負をめぐる最近の動きから~人材活用のあり方を再考しましょう Part1
派遣業界も主婦層を開拓
キヤノン、製造部門の派遣・請負を直接雇用
請負のあり方を考える
偽装請負追放に業界が本腰
紹介予定派遣が定着してきました
労働者派遣法の見直し論議がスタート
偽装請負に関する最近のニュースから

◆助成金

短時間正社員制度導入に助成金

◆解雇、雇い止め問題

非正規労働者の雇止め等の状況について
非正規労働者の雇止め、半年で12万6千人に
非正社員問題をめぐる最近のリポート、記事から Part2
いすず栃木工場の期間従業員解雇

◆その他

非正社員を有効活用する視点
非正社員比率39%に
非正社員、初の減少~非正社員の活用をどう考えるか
パート、非正社員の活用、戦力化をどう進めるか?
非正社員問題をめぐる最近のリポート、記事から Part1
契約店長に労災認定~名ばかり管理職問題に通じるものがあります
非正社員に関する最近の報道から~トヨタ、期間従業員を組合員に
バイトの採用、研修を一括で
非正社員をめぐって様々な動きが…Vol.2
非正社員をめぐって様々な動きが…Vol.1
労働市場の需給ひっ迫~人材会社の戦略

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2012年4月17日 (火)

正社員登用制度の設計と運用 Part3

非正社員を正社員に登用する制度を設けるねらいには、次の3つがあります。

効果①:モチベーションアップ、人材の定着

効果②:人材採用

効果③:人材ポートフォリオ戦略の推進

今回は、「効果②:人材採用」と「効果③:人材ポートフォリオ戦略の推進」についてお話ししましょう。

②人材採用

正社員登用制度には、次のような人材を確保できるというメリットがあります。

・実績がある人材
・能力やパーソナリティを把握している人材
・社内の組織や業務の流れを理解している人材

このような点を活かし、採用の入り口として正社員登用制度を位置づけるという方法をとることもあります。

つまり、ただちに正社員として人を採用するのではなく、最初は契約社員などの形態で期間を定めた労働契約を交わし、その間に正社員としての適格性を判断するという方法です。

厚生労働省が助成している「トライアル雇用」もこの類型に入ります。

③人材ポートフォリオ戦略の推進

「人材ポートフォリオ」などというと、何やら小難しく思ってしまいますね。

でも、経営者や人事担当者の方であれば、次のようなことは常に考えていることでしょう。

「パートタイマーはあとどのぐらい必要?」
「○○の専門家が当社にはいないな」

これが「人材ポートフォリオ」です。

つまり、正社員、パートタイマー、契約社員など、様々な人材を、どれぐらい揃えればいいのかということなのです。

競争環境が厳しさを増す中、人材を過不足なく揃えることが、従来にもまして重要な経営戦略となっています。

その実現のために考えたいのが人材ポートフォリオ戦略です。

人材ポートフォリオは次の2つの軸で考えます。

①知識や技能の特殊性
②知識や技能のレベル

人材ポートフォリオ戦略の中で、正社員登用制度は重要な役割を果たします。

つまり、非正社員という流動化人材を社内にプールし、事業展開に沿って、一定比率の非正社員を正社員に登用するという仕組みを作ることで、流動化と定着の両方を実現できるのです。

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2012年4月10日 (火)

正社員登用制度の設計と運用 Part2

正社員登用制度を設ける意味は?

正社員登用制度を設けることで、様々な効果が期待できます。
それを整理すると、次の3つの分類できます。

非正社員を活用している会社の方に。
このどれかで悩んでいることがあれば、正社員登用制度を検討してみる価値はあります。

効果①:モチベーションアップ、人材の定着

効果②:人材採用

効果③:人材ポートフォリオ戦略の推進

効果①:モチベーションアップ、人材の定着

正社員登用制度の有無は、非正社員のモチベーションに少なからぬ影響を与えます。

少し古い調査ですが、独立行政法人労働政策研究・研修機構が2005年12月に行った「多様化する就業形態の下での人事戦略と労働者の意識に関する調査」でも、正社員登用制度(転換制度)の導入により、働く意欲が高まることが報告されています。

働く人のモチベーションが上がれば、定着率も上がります。

人が定着しないことがもたらすコスト負担は実に大きいです。

直接的には採用コスト。

そして、もっと大きいのは教育コストと生産性。

「ようやく仕事を覚えたと思ったら辞めてしまう…」
こんな経営者の嘆きを、これまで数え切れないほど聞いてきました。

その嘆きはよく分かります。

小さな会社だと、業務がとまってしまうことにもなりかねません。

人材の定着策は、処遇策と並ぶ人事の両輪です。

その点は、非正社員も同じです。
会社によっては、現場業務のかなりの部分を非正社員が担っているということもあります。

そうした人の定着策のひとつとして、正社員登用制度があるのです。

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2012年4月 6日 (金)

正社員登用制度の設計と運用 Part1

パートタイマー、契約社員、派遣社員などの、いわゆる「非正社員」を正社員に登用する人事施策が注目を集めています。

これまでのコンサルティング経験を元に、正社員登用制度のポイントや留意点を解説していきます。

1.正社員登用制度のねらい

(1)正社員登用制度にはどんなパターンがあるか

実は、正社員、非正社員という言葉に明確な定義はありません。

と言っても、それでは話が始まりませんね。

一般的に正社員といえば、労働契約期間の定めなく雇用され、フルタイムで勤務する労働者を指します。一方、非正社員は、正社員に該当しない労働者全般を指します。契約社員、嘱託、パートタイマー、アルバイト、派遣社員、請負社員などです。

「非正社員」と一言でくくっても、雇用形態、雇用する動機、活用方法は実に様々です。
また、派遣社員や請負社員のように、会社が直接雇用していないパターンもあります。
そのため、正社員登用制度にもいくつかのパターンがあります。

①正社員登用までのステップ

これには、「2ステップ方式」と「1ステップ方式」があります。
どんな方法を取るのがいいのか、会社の状況や正社員登用のねらいを踏まえて検討するのがいいですね。

1)2ステップ方式

パートタイマーなどの短時間労働者を、一旦、契約社員などの「フルタイム非正社員」とし、その中から改めて正社員を選別する方法です。

それまでフルタイムで勤務したことのない人を、いきなり正社員にするのは会社として確信が持てないことがあります。また、本人が躊躇することもあります。そのような場合に取られる方法です。

また、派遣社員などを直接雇用する場合、まず契約社員として雇用し、自社社員としての適性を判定した上で正社員登用するという方法をとることもあります。

2)1ステップ方式

上記のようなステップを経ず、ただちに正社員に登用する方法です。

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2012年3月23日 (金)

セミナー「ここがポイント!非正社員の活用・戦力化、非正社員雇用の法律知識」を開催します!

非正社員、すなわち、パートタイマーや有期契約社員を活用している会社は少なくありません。

では、御社の非正社員の賃金はどうやって決めていますか?
仕事や働きに応じた賃金決定の仕組みになっていますか?

非正社員の就業規則などはどうなっていますか?

「とてもそこまでは手が回らない…」

こうお考えでしたら、改めましょう。

非正社員はいまや、雇用者全体の30%を超えています。
3人に1人が非正社員なのです。

存在感の増した非正社員。
上手に活用する仕組みがあるかどうかで、会社の業績は大きく異なってくるのです。

非正社員をめぐるトラブルも増えています。
法令の理解不足、コンプライアンス意識の欠如が、思わぬトラブルにつながり、会社の業績の足を引っ張り、イメージダウンをもたらします。

そこで、ACEヒューマンキャピタルが、非正社員を活用する会社経営者、人事担当者のためのセミナーを開催します。

「ここがポイント!非正社員の活用・戦力化、非正社員雇用の法律知識」
4月26日(木)開催

このセミナーは、次の疑問にお答えします。

「仕事への意欲、やる気を高めたい」
「もっと活性化、戦力化したい」
「仕事、能力に応じた賃金にしたい」
「優秀な人材を正社員に登用したい」
「法令上の問題がないか知りたい」
「利用できる助成金があるか知りたい」

お申し込みはこちらから!
http://hrm-consul.com/SpeeverForm/form/O2G9W

皆様のお越しをお待ちしております。

【開催要項】

・日時:2012年4月26日(木)午後2時~4時30分
    ※お申込み締め切り:4月24日(火)
・会場:東京都中小企業会館会議室
  〒104-0061
  東京都中央区銀座2-10-18
  TEL:03-3542-0121
http://www.tokyo-kosha.or.jp/kosha/office/chusho.html

・プログラム:
  非正社員(パートタイマー、有期契約社員)雇用の法律知識
  非正社員を活性化する賃金制度(内容、設計手順)
  非正社員の正社員登用(内容、運用)
  非正社員の助成金(内容、手続)
  改正育児介護休業法

・受講料:8,000円(当日会場にてお支払いください)

・講師:特定社会保険労務士 杉山 秀文
  神奈川県逗子生まれ。
  早稲田大学商学部卒業後、大手電機メーカー人事部、
  大手ビジネス系出版社人事部等に通算23年間勤務。
  2006年7月、社労士事務所HRMオフィスを開業。
  就業規則、人事・賃金制度、会社のメンタルヘルス対応、
  労働時間管理、非正社員活用、労務トラブルなどで会社
  のコンサルティング・アドバイザー業務を手掛けている。

<著書>
「トラブルを起こさない 改正パート労働法の実務がよくわかる本」
(中経出版)
「労務トラブルを未然に防ぐ 就業規則作成&見直しマニュアル」
(すばる舎リンケージ)
「名ばかり管理職リスクを見直す」(日本法令)
「図解まるわかり労働契約法」(かんき出版)

雑誌執筆、取材多数

日本生産性本部、日本ショッピングセンター協会、厚生労働省、
東京都労働相談情報センター、東京商工会議所、東京経営者協会
などで、講演実績多数。

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2012年3月14日 (水)

パート社会保険適用拡大のインパクト

政府・民主党は、パートへの社会保険適用拡大を、次のように決めました。

◆対象労働者
・週所定労働時間20時間以上(正社員の3/4以上)
・年収94万円以上(130万円以上)
・雇用期間1年以上

◆対象企業
・従業員数501人以上

※( )内は現行

適用は2016年4月。

適用拡大によって新たに社会保険が適用になるパートタイマーは45万人、企業負担は800億円増となるようです。

もしこの案通りになれば、会社への影響は小さくありません。

所定労働時間が20時間未満となるよう、調整する会社も増えてくるでしょうね。
この点は今でも同様で、30時間未満、130万円未満になるよう調整する会社も少なくありません。

当のパートの方自身の希望もあります。
税法上の扶養との関係もあるわけですが。

会社は発想を変える必要があります。

20時間未満に納めるようにと言っても、それですべて回っていくとは思えません。

パートタイマーの人材マネジメントをどうしていくのか?
問題はここに尽きます。

たとえば、週20時間未満で補助的な業務につくパートさんと、基幹的業務、リーダー的業務につくパートさんを区分するという方法が考えられます。

後者の方は、週20時間以上になるでしょう。

その中で、優秀なパートさん、すなわち、できるだけ長く勤めてほしいパートさんは、本人の希望を踏まえて正社員登用するといったことも考えるのがいいですね。

どんな人を、どのように組み合わせ、処遇していくのかという発想をもつようにするのがいいですね。

高齢者雇用安定法改正案が去る3月9日、国会に提出されました。

改正案の目玉は、「継続雇用制度の対象者を限定できる仕組みの廃止」。

これまでは、労使協定で、定年後再雇用するかどうかの基準を定めることができました。
つまり、基準に合致しなければ、再雇用しなくてもよかったわけです。

今回の改正案では、その仕組みが廃止されることになっています。

つまり、希望すれば全員が再雇用されるということ。

経団連など、企業側は反対しています。
まぁ、当然ですわね。

改正案の行方がどうなるか?
これは何とも言えません。

ただ、これだけ高齢化が進み、しかも公的年金の支給開始年齢が上がっていくわけです。
高齢者の雇用・活用に、会社が真剣に向き合わなくてはいけないことは確かです。

もちろん、既に取り組みが進んでいる会社もあります。

高齢者雇用の義務化に会社がいい顔しない大きな理由が、人件費です。
人件費が高止まりしてしまうから、若年者を雇えないということです。

これも間違いではありません。

年功序列である限り。

別の見方をすると、賃金から年功色が払拭されていれば、高齢者雇用=人件費膨張とは必ずしもならないのです。

つまり、高齢者雇用の問題は、賃金制度の問題に直結するのです。

これまでは、賃金制度のオプション的な位置づけで再雇用者賃金を考えていた会社が多いと思います。

その点は、非正社員の賃金も同様です。

こうした発想を、根本から変える時期にきています。

何より大事なのは、限られた人材を有効活用するという観点。

法対応というのは、誤解を恐れずに言えば、後付けの問題に過ぎません。
(もちろん、大事な問題ですが)

厳しい競争に勝ち残るためには人材力を高めることが高めることが欠かせません。
そう考えた時、賃金制度、人事制度は今のままでいいのか、真剣に考える必要があるでしょう。

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2012年3月 6日 (火)

有期労働契約法制の行方は?労政審議会の建議を読み解く(6)~雇止め法理の法定化(2)

契約更新を繰り返している有期労働契約の雇止めについて何からの法規制をしようという動きが出ていることを前回書きました。

これ自体は、目新しい概念ではありません。
最高裁も含め、これまで何度となく裁判で争われてきたことです。

しかし、法に定められるとなると、意味合いは違ってきます。

◆判例と法は位置づけが違う

判例は、個別の事件に対する裁判所の判断です。
「A」という事件と「B」という事件では、当然事情が異なります。
そのため、一見似たような事件に見えても、判決が異なることもあるのです。

では、判例というのはその場限りのものでしかないのでしょうか?
そんなことはありません。

判例の中で裁判所は、判断の根拠になる考え方や原則を示します。
それが、その後の裁判などでも、判断の根拠に使われます。
こうしたことが積み上がって、判例法理ができあがっていくのです。

私も自著「就業規則作成&見直しマニュアル」や、雑誌記事(最近では「人事マネジメント2月号」)で有期契約のことを書く際には、判例をあれこれ引用しています。

しかし、判例はやはり判例。
法律そのものではありません。
実際、判例で示された考えが、その後も常に踏襲されるとは限りません。

やはり、法に定められているかどうかは、大きな違いなのです。

◆法に定められると認知度が異なる

判例を一般の人が目にすることは、そう多くはありません。
しかし、法に定められれば、やはり認知度が上がります。

今回話題にしている雇止めの法理にしても、もし法に定められれば、多くの人が知るところとなるでしょう。

それが何を意味するのか?

たとえば、それまでは、「契約期間満了だから、打ち切りになってもしかたない」と思っていた人が、「こんなに何度も更新しているのに、打ち切りになるのはおかしいのではないか」と思うようになるかもしれません。

「有期契約だから…」と安易に考えてはならないのです。

有期契約法制がどうかるかは、予想がつきません。
ただ、今回の建議は、これまで何かと問題になっていたことを改めて投げかけているという側面があります。

契約管理、活用方法などを、今一度考え直すことをお勧めします。

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2012年2月29日 (水)

有期労働契約法制の行方は?労政審議会の建議を読み解く(5)~雇止め法理の法定化

昨年末に有期労働契約に関する建議が労働政策審議会から出されました。
これを元に、有期労働契約に関する法整備が進められようとしています。

労働契約法改正という形になるようですが。

政治情勢を考えると、どうなるかは分かりません。

ただ、建議に出ていることは、これまでもしばしば問題となっていたところです。

非正社員の活用、人事制度、マネジメント全般にわたって、問題点を整理し、投げかけたという感じです。

「当社の人材活用をどうするか」という目線で、この問題に向き合うことが、会社の発展に結局つながってくるように思います。

さて、有期契約をめぐる問題で、しばしば取り上げられるのが、雇止めに関する問題です。
特に、更新を繰り返し、有期契約とは言えないような実態にある場合ですね。
裁判でもしばしば争われており、そのうちのいくつかは、最高裁まで行っています。

建議でも、「雇止め法理の法定化」が提言されています。

これの意味をざっと見ておきましょう。

雇い止めはそもそも、元々の定め通りに契約を終了させるという行為ですから、違法ではありません。
しかし、状況によっては、それが無効とされることがあるのです。
形式上は有期労働契約であっても、実質的に期間の定めのない労働契約と異ならない状態になっている場合です。
契約更新を繰り返しており、しかも更新手続が形式的なものとなっていた場合などが典型例です。

そして、実質的に期間の定めのない労働契約と異ならない状態になっていると判断された場合、雇い止めは解雇と同等に扱われるのです。

ただこれまでは、こうしたことは判例上の話でした。
それが法定化されると、どういう意味をもつのでしょうか?

また、すぐに法定化されなくても、このような問題の投げかけに、会社はどう対応するのがいいのでしょうか?

次回、このあたりのお話をしたいと思います。


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2012年2月22日 (水)

労政審議会の建議を読み解く(4)~期間の定めのない契約への転換(3)

2012年12月に出された、有期労働契約に関する労働政策審議会の建議では、有期労働契約が5年を超えて反復・継続された場合、期間の定めのない労働契約に転換させる仕組みを導入することが提案されています。

前回(2月2日 だいぶ間が空いてしまいましたが)に引き続き、この問題を考えてみたいと思います。

難しい問題です。

ここで、会社として考えたいのは、「人材の定着と回転」のバランスです。
仕事には、習熟まで時間がかかるものと、そうでないものがあります。

雇用期間との関係で言えば、前者は長期、後者は短期と言えます。

実際には、すっぱり割り切れないことも多いのですが、整理するとこうなるわけです。

ここをどこまで整理しているか。
それを会社の人事政策とリンクさせているか。

ここがポイントになってきます。

1)最初は、すぐに習得できる仕事を担当してもらい、スキルアップとともに、習得に時間がかかるものを担当してもらう。

2)習得できたら、期間の定めのない雇用に転換する。
できない、習得する気もないということであれば、一定期間で雇用終了とする。

基本線はここになるのではないでしょうか?

実務的には難しい問題があります。
しかし、このようなことを考えて、人事を運用していくことが肝心なわけです。
案外、何も考えていないことも少なくありませんから。

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2012年2月14日 (火)

パートへの社会保険適用拡大のコスト

論議を呼んでいる「社会保障と税の一体改革」。

この中に盛り込まれた改革案のひとつに、パートタイマーへの社会保険の適用拡大というのがあります。

だいぶ前から出ていた考えで、一体改革の中で新たに出てきた案というわけではないのですが。

ざっとおさらいをすると、パートタイマーなどの「短時間労働者」への社会保険は、「同じ事業所で働く通常の労働者≒正社員」の週所定労働時間のおおむね3/4以上の場合に適用されることになっていました。

正社員の週所定労働時間が40時間の場合、週30時間以上のパートタイマーであれば適用されていたわけです。(1ヶ月などの短期雇用は別)。

ただし、正社員の所定労働時間が異なれば、パートタイマーの適用基準も異なります。
一般に「パートは30時間で適用」という言い方をしますが、これはあくまでも正社員が週40時間(労働基準法通り)の場合。
事業所によってこの数字は変わります。

ちなみに、雇用保険は「週20時間以上」。こちらは時間固定です。

さて、適用拡大の話ですが、週の所定労働時間が20時間以上の場合に、社会保険、すなわち、厚生年金、健康保険の適用対象にしようという案が出ています。
雇用保険に合わせようということですね。

影響は大きいです。当然。

ではどれだけ影響があるのか、去る2月13日、厚生労働省は企業の負担増を試算ました。
2月14日の日経新聞によると、以下の通りです。

加入制限なし:5,400億円

賃金水準で加入制限した場合
年収117万円以上:1,000億円
年収103万円以上:1,700億円
年収80万円以上:4,000億円
年収65万円以上:4,300億円

企業規模で加入制限した場合
従業員301人以上:2,100億円
従業員101人以上:3,200億円

この案がどうなるか、まったく不透明な状態です。
迷走していますからね…

では、会社は今後、どうしていったらいいのか?

考えた方がいいのは、非正社員の活用のあり方です。

社会保険、有期契約法制、パートタイム労働法改正など、非正社員をめぐる動きがいろいろと出ています。

それだけ、存在感が大きくなっているわけですね。

そうなると、これまで(言葉は悪いですが)片手間でやっていた非正社員の人事制度、労務管理、活用と戦力化にきちんと取り組むことが、必須になってきます。

社会保険の適用拡大や有期契約法制などがどうなっていくかは分かりません。
ただ、ある程度、コスト増や規制強化があるものと考えて、対応を考える必要はあるでしょう。

そうなると、むやみと人員は増やせません。
それでも業務をこなしていくためには、非正社員1人1人の戦力アップが必要になります。
そのためには、戦力アップの仕組み、そして、それに報いる賃金制度・人事制度の整備が欠かせません。

このような一連の流れで物事を考えていくことが肝心です。
それをやるか、やらないかで、会社の業績は変わってきます。

法制の動きを念頭におきつつ、非正社員活用のあり方を、いま一度見直すことをお勧めします。

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