2009年12月 1日 (火)

賃金は「労働の対価」と言うが…「労働の対価」とは何か?(3)

「労働の対価」には、次の2つのとらえ方があるというお話をしました。

①就業規則、労働契約の面からみた「労働の対価」
②業務成果の面からみた「労働の対価」

今回から、2番目の「業務成果の面からみた労働の対価」についてお話していきましょう。

「賃金は働いた成果に応じて支払う」
この点に異論を唱える人は、そう多くはないでしょう。
本来的に、アウトプットに無関係な報酬というのは、あり得ないはずです。
公務員や官庁の外郭団体みたいなところは別でしょうけど。
もし会社の報酬制度がアウトプットと無関係だったら、その会社は存在できなくなります。
一見、アウトプットとは関係ないように思える報酬制度ても、間接的に(あるいは中長期的に)アウトプットに「結びつくはず」という考えで設計されているはずです。

実のところ、多くの賃金体系は、このような「結びつくはず」という仮説に基づいています。
成果を測ることが難しいからというのが、その理由です。

米国などでは、そんな回りくどく、しかも曖昧さの残るやり方ではなく、成果や仕事の価値と報酬がタイトに結びついています。

日本では戦後長らく、年功序列体系(と言うより慣行)が主流でした。
年齢、勤続年数、性別、学歴などの要素を総合的に勘案して毎年の昇給額を決め、長年の間に徐々に差がついてくるという方法です。
当然、終身雇用が前提になります。

ただ、そのような制度が適用されていたのは、大企業の男子正社員に限られていました。そう考えると「日本的経営」って、どの程度実態の伴うものだったのかな、という気もしますが。

それはともかく、年功序列体系は、まさに、「年功はアウトプットと比例するはず」という仮説に基づいた制度だったと言っていいでしょう。

これは、
①職務という概念がなく、与えられたさまざまな仕事をこなしていくことが求められていた
②集団で成果を出すことが求められた。貢献度は人によって異なっていたはずだが、それが直接処遇に跳ね返ることはほとんどなく、「全社一丸」になっていた。

状況は明らかに変わってきています。
とは言え、やみくもに個人主義、成果主義を入れればいいというものでもありません。

ではどうしていくのがいいのか?
次回、さらに考えていきましょう。

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2009年11月10日 (火)

賃金は何を基準に決める?

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◆賃金の決定基準は?

賃金は何を基準に決めるか?
どの会社も、常に頭を悩ませる問題ですね。
しかし、人を雇って事業を営むうえで、最も大事な問題でもあります。

賃金の決定基準--これを「賃金体系」といいます。
もちろん、賃金にもいろいろな項目があります。

基本給、資格手当、役職手当、家族手当などですね。
そして、賃金項目ごとに、決定基準は異なります。

しかし、いろいろある賃金項目の中で、中心にくるものがあります。
一般的には「基本給」が、それにあたります。
この基本給を、どのような基準で決めるのかが、会社の人事労務で、もっとも重要なのです。
そして、この基準が、「賃金体系」ということになるのです。

会社によっては、賃金項目を細かく分けず、基本給に一本化している場合もあります。
その場合は、基本給を決める要素が複数になることが多いですね。
この複数の要素のうち、もっとも比重が高いものが、その会社の賃金決定基準ということになります。

◆重要な賞与の位置づけ

賃金は、毎月支払っているもの(これを「月例賃金」といいます)だけではありません。
それ以外に重要なものとして、賞与があります。

賞与をどのように位置づけるか?
これも重要な問題です。

賞与の性格のひとつが、生活費の補填。
お盆と年末という、いつもより出費がかさむ時期に支払う会社が多いということからも、賞与が生活費の補てんという機能を果たしていることが分かります。

しかし、それだけではありません。
月例賃金が、毎年継続していくものであるのに対し、賞与は、「払い切り」です。
金額も、その都度決定するのが一般的です。

そういう点で、賞与には、次の3つの機能を果たさせるべきでしょう。

・人件費の調節機能
・会社業績の配分機能
・個人の成果配分機能

◆「我が社の賃金」をしっかり見つめなおす

このように、賃金、賞与の位置づけや機能、そして決定基準を整備していくことが、人事・労務の最も基本となると言えます。
これから、賞与、賃金改定を検討していく会社が多いと思いますが、この機会に、「我が社の賃金」をしっかり見つめなおすことをお勧めします。

◆最近の傾向は

ところで、賃金決定基準の最近の傾向は、どうなっているのでしょうか?
先ごろ、厚生労働省はが、企業の労働時間、賃金、定年制などの事項について調査した「2009年就労条件総合調査」の結果を発表しました。

この中の、賃金に関する調査結果をご紹介します。

(1) 基本給

ア 決定要素

基本給の決定要素別(複数回答)に企業数割合をみると、管理職では、「職務・職種など仕事の内容」 が77.1%(本社30人以上77.9%、前回平成13年72.8%)で最も高く、次いで「職務遂行能力」が68.5%(同69.9%、同79.7%)となっている。

管理職以外でも、「職務・職種など仕事の内容」が71.8%(同72.7%、同70.6%)で最も高く、次いで「職務遂行能力」が67.5%(同69.3%、同77.3%)となっている。

イ 基本給の決定要素となる「業績・成果」の主な内容

「業績・成果」を基本給の決定要素とする企業について、その主な内容をみると、管理職、管理職以外ともに、「短期の個人の業績・成果」とする割合が最も多く(管理職26.5%、管理職以外50.9%)、次いで「長期の個人の業績・成果」(管理職24.7%、管理職以外28.5%)となっている

(2) 賞与

ア 主たる決定要素

平成20年(又は平成19会計年度)中に賞与を支給した企業について、賞与の額の主たる決定要素をみると、管理職、管理職以外のいずれにおいても半数以上の企業が何らかの「業績・成果」を賞与の決定要素としており、なかでも「短期の個人の業績・成果」とする企業が(管理職18.1%、管理職以外30.4%)最も多くなっている

イ 従たる決定要素

平成20年(又は平成19会計年度)中に賞与を支給した企業について、賞与の額の主たる決定要素別に従たる決定要素をみると、主たる決定要素のいずれの場合も、従たる決定要素がある企業のほとんどが「業績・成果」を従たる決定要素としている

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2009年11月 6日 (金)

御社の管理職を戦力化するために(5)もうひとつの「名ばかり管理職問題」(2)

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◆管理職不要論

前回、「処遇用管理職」の乱発が、指揮命令系統の混乱と管理職のステータスの低下を招いたというお話をしました。

このような人事の反動は、90年代の不況期に来ました。いわゆる「管理職不要論」です。
この時期、多くの会社が組織の「フラット化」を進め、同時に人員削減を進めました。その標的になったのが、中高年管理職だったのです。

◆管理職の再評価と機能の再検討

いま、そのゆり戻しがきており、フラットにしすぎた組織を、再びピラミッド型にしたり、チーム制にするといった動きが出てきています。

フラット型組織の場合、1人の管理職の管理スパン(管理する人数など)が大きくなりすぎ、事実上管理ができない、チームとしての動きがなくなり、人材育成などに支障が出るといった問題が出てきがちです。

なお、ピラミッド型、フラット型というのは、相対的な話です。「組織階層が○○段階以上はピラミッド型、それ未満はフラット型」という決まりごとがあるわけではありません。

そして、どのような型が最適かは、会社の状況や戦略次第です。

ただ、ひところ盛んに言われていた「管理職不要論」はすっかり陰を潜めました。むしろ、管理職の重要性が再認識されており、「では、管理職とはどうあるべきか」が、法律論とは別に、されています。

マネジメントという伝統的な管理職機能だけでなく、新たな価値の創出や経営改革といった機能が管理職に求められるようになり、管理職の役割がますます大きくなっているのです。

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2009年11月 5日 (木)

御社の管理職を戦力化するために(4)もうひとつの「名ばかり管理職問題」(1)

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管理職の機能は、実はもうひとつあります。
それは「処遇のツール」という機能。

社員を処遇するツールには、次の2つがあります。
 ・賃金
 ・格付

格付とは、社員の序列付けのことです。

かつての日本企業では、役職ポストが序列付けの唯一のツールでした。
いまでは、職能資格や役割等級など、役職ポストとは切り離したツールがいろいろあります。

そこに、年功序列がからむと何が起きるか?

「○○君もそろそろ部長にしないと。同期から1年遅れてるし」
―――このような人事が行われるわけです。

しかし、本来管理職ポストとは、組織の必要性に応じて置くものです。
部があるから部長が必要なのであって、部のないところや、部長が既にいるところに、新たに部長を任命する必要はないわけです。

それでも、会社が急成長している間は、組織も拡大しますから、管理職ポストも増えます。しかし、成長が鈍ると、そうもいきません。

そこで、「代理」、「補佐」、「心得」といったポストの乱発が行われたのです。

代理職や補佐職を置くこと自体は、悪い話ではありません。
大組織のため部長だけでは目が行き届かない、部長が経営補佐業務に時間を取られることが多く、部の管理に十分な時間を割けないなどといった理由で、代理や補佐を置く必要性が出ることはあります。

しかし、実際の必要性がないにもかかわらず、代理職を置いたり、1人の部長の下に何人も代理や補佐がいるようなケースが多く見られるようになりました。なぜなら、こうした役職を、処遇のために「活用」したからです。

「処遇用管理職」の乱発は、次のような結果をもたらしました。

<指揮命令系統の混乱>

一般社員と、部長や課長などの「本当の組織の長」との間に、数多くの代理や補佐が介在するため、誰に、どういうルートで決済を仰ぐのかが分からなくなり、責任の不明確化と指揮命令系統の混乱を招きました。

<管理職のステータスの低下>

管理職の責任と権限が低下し、ポストの価値が低下しました。また、下位役職者や一般社員との境界線が曖昧になるという問題も発生しました。

このようにして生み出された「処遇用管理職」が、本来の管理職としての機能を果たすことは、当然のことながら、ありませんでした。
これも別の意味で、「名ばかり管理職」と呼んでいいでしょうね。

その反動が、バブル崩壊後に来ました。
「組織のフラット化」と「中間管理職を狙い撃ちにしたリストラ」です。
それはどのようなものだったか?
そして、それがいま、どのような結果をもたらしているか?

次回、この問題を続けます。

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2009年10月29日 (木)

賃金は「労働の対価」と言うが…「労働の対価」とは何か?(2)

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前回、「労働の対価」には、次の2つのとらえ方があるというお話をしました。

①就業規則、労働契約の面からみた「労働の対価」
②業務成果の面からみた「労働の対価」

賃金制度を考え、運用していく上では、どちらもはずせない、重要な要素です。

今回は、最初の「就業規則、労働契約の面からみた「労働の対価」」のお話をしましょう。

◆就業規則、労働契約の面からみた「労働の対価」

賃金は、労働基準法第11条で、次のように定めています。

「この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。」

つまり、法律上、賃金とは、次の2つの条件を満たすものを指すのです。

・労働の対価である
・使用者が労働者に支払う

ここでいう「労働の対価」とは、必ずしも、成果や貢献度に対応して支払われるものとは限りません。
就業規則、労働契約などで支給要件が明確に定められていて、労働者に請求権があるものはすべて労働の対価として、賃金となります。

ポイントは労働契約。
労働契約に基づき、支給条件の明確なものはすべて、労働の対象としての賃金となります。

つまり、こういうことです。

・労働契約とは労働者が使用者の支配下におかれて労務を提供し、その対価として賃金を受け取る(支払う)双務契約である。
・したがって、労働契約に基づいて支払われるものは、労働の対価たる賃金となる。

いくつか具体的な例をあげてみましょう。

<出張旅費・日当>
支給条件が明確でも、実費弁償的なものは賃金とはなりません。
これは賃金ではなく、業務上の経費だからです。
したがって、出張旅費や日当は、賃金とはなりません。

<福利厚生的なもの>
支給条件が不明確で任意的・恩恵的なものは賃金とはなりません。
ただし、就業規則などで支給条件が明確に定められているものは賃金となります。
たとえば、就業規則に定めのある結婚手当などが該当します。

<退職金>
就業規則や退職金規程などで支給条件が定まっていれば、賃金となります。

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2009年10月28日 (水)

賃金は「労働の対価」と言うが…「労働の対価」とは何か?(1)

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賃金をどのような基準で決めるか?
もっとも悩ましい問題ですね。
しかし、これが人事管理の一番の基本になります。

賃金には、つぎの3つの原則があります。

①労働対価の原則
②生活保障の原則
③市場価格の原則

このなかでも、特に重要なのは、一番目の「労働対価の原則」といっていいでしょう。

労働基準法でも、第11条で「この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。」と、賃金が労働の対価であると定義しています。

一見分かりやすい話に思えますが、実際には、いろいろと難しい問題をはらんでいます。

そもそも「労働の対価」とは何か?
それをどうやって測定するのか?

たとえば、よく見られる「家族手当」という賃金項目があります。
家族の種類、数に応じて支払われるのが一般的です。

この家族手当に関して、「家族の数と業務には関係がない。家族手当というのは賃金と言えるのか?」という意見が出されたとします。
実際、賃金体系を改定しようというときによく議論される話題です。

では、この問題をどう考えたらいいのか?
これは、「労働の対価」をどう捉えるかということにつながります。

実は「労働の対価」には、次の2つのとらえ方があります。

①就業規則、労働契約の面からみた「労働の対価」
②業務成果の面からみた「労働の対価」

次回、この問題を掘り下げていきましょう。

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2009年10月19日 (月)

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2009年10月16日 (金)

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2009年10月15日 (木)

賞与の基礎知識(8)賞与配分の考え方(4)

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以前お話しした通り、賞与算定方法には、基準内賃金や基本給などの、月々の賃金にリンクさせる方法と、切り離す方法があります。
また、両方を併用する方法もあります。

賃金にリンクさせる方法として、前回例示した、「基本賞与(賞与算定基礎×基本月数)+成果賞与(賞与算定基礎×成果賞与月数×人事評価係数)」という算式があります。

この、「成果賞与月数」と「人事評価係数」をどうするかによって、賞与のメリハリの度合いが決まります。

では、賃金にリンクさせない方法にはどのようなものがあるでしょうか。
ここでは、ポイント方式をご紹介します。

ポイント式賞与では、賞与は、「ポイント単価×人事評価別ポイント」という算式で決まります。

この「人事評価別ポイント」をまず設計します。
ポイントの差が大きいほど、評価による差が大きくなります。

次に人事評価を実施します。
人事評価が確定すれば、総ポイント数が算定できます。

それと並行して、賞与総原資を決めます。

賞与総原資と総ポイント数が確定すれば、次の算式でポイント単価が算定できます。

ポイント単価=賞与総原資÷ポイント合計

次に、上述のとおり、「ポイント単価×人事評価別ポイント」という算式一人一人の賞与額を算定します。

<ポイント式賞与の例>

等級・評価別ポイント
  A B C D E
管理職2級 150 120 100 80 50
管理職1級 120 96 80 64 40
一般社員3級 75 60 50 40 25
一般社員2級 60 48 40 32 20
一般社員1級 45 36 30 24 15
人事評価(成果・業績評価結果)
  A B C D E
管理職2級           0
管理職1級   1 2 2   5
一般社員3級 1 2 3 1 0 7
一般社員2級 2 4 6 3 1 16
一般社員1級 1 1 2 1 0 5
4 8 13 7 1 33
ポイント計
  A B C D E
管理職2級 0 0 0 0 0 0
管理職1級 0 96 160 128 0 384
一般社員3級 75 120 150 40 0 385
一般社員2級 120 192 240 96 20 668
一般社員1級 45 36 60 24 0 165
240 444 610 288 20 1602
賞与原資
3,000,000
ポイント単価 ①÷③ 1,873
管理職1級、評価Aの人の賞与
④×120ポイント
224,760
一般社員2級、評価Bの人の賞与
④×48ポイント
89,904

これまで、賞与の考えから、原資の決め方、配分方法についてお話してきました。

賞与は、月額の賃金に比べて、柔軟に決めることが可能な賃金項目です。
人件費を業績に連動するようにコントロールしたいという場合、賞与は有効なツールとなります。

一方、賞与を上手に活用して、「がんばって成果を上げよう」と社員を動機づけることもできますし、会社への帰属意識を高めることもできます。

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2009年10月14日 (水)

賞与の基礎知識(7)賞与配分の考え方(3)

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人事評価結果によって賞与総額が変動しないようにする、「原資コントロールの仕組み」をどうしていくか、事例を元に考えてみましょう。

ここでは、賞与の算定式が次のようになっているとします。
(賞与算定式をどうするかは、次回からお話します)

賞与=基本賞与(賞与算定基礎×基本月数)+成果賞与(賞与算定基礎×成果賞与月数×人事評価係数)

人事評価係数:S:1.5,A:1.2,B:1.0,C:0.8,D:0.5

パターン1:成果賞与を最初に確定する

①成果賞与月数を決める
②人事評価を実施する→成果賞与総額確定
③総原資を決める
④総原資から成果賞与総額を差し引いた残額が基本賞与総額となる
⑤「基本賞与総額÷賞与算定基礎総額」で基本月数を算出する

この方法をとる場合、人事評価を早めに実施・確定する必要があります。
また、業績がよくなり、賞与総額が増えた場合、基本賞与が増えることになります。
しかし、業績向上の果実は、成果賞与に反映させたいと考える会社が多いでしょう。
その場合は、①の成果賞与月数を「仮決め」としておいて、総原資が決まってから再度調整します。

パターン2:人事評価をコントロールする
①人事評価分布を決める(S=○人、A=○人…)
②総原資、基本月数、成果賞与月数を決める
③人事評価を実施する
④人事評価を、①の分布になるよう調整する

この方法をとる場合、評価者がつけた評価が、評価分布によって修正されることになります。
下方修正されることが多いでしょう。
したがって、本人には、「元の評価は○○、賞与配分上では○○」という説明をすることになります。評価の納得感が弱くなります。

パターン3:人事評価係数をその都度決める
①総原資、基本月数、成果賞与月数を決める
②人事評価を実施する
③人事評価係数を、成果賞与総額が原資内におさまるよう調整する

人事評価係数をその都度決めるという、柔軟性の高い方法です。
その分、毎年設計を考えなくてはなりません。

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