2009年7月 9日 (木)

改正労基法対応の実務(6)時間外に対する代替休暇(3)

◆セミナー「中堅・中小企業のための就業規則作成・見直し講座」
7月13日(月)13:30~16:00開催

これまでお話ししてきた通り、労使協定を結べば、60時間を超える時間外に対して、代替休暇を与えることができます。
代替休暇を与えた場合、時間外割増率は50%以上ではなく、通常通りの25%以上となります。

では、この代替休暇は、いつまで取得できるのでしょうか?

この点について、厚生労働省令は、代替休暇を付与できる期間は時間外労働が1カ月60時間超の当該1カ月の末日の翌日から2カ月以内としています。

たとえば、7月に60時間を超える時間外をした場合、9月まで代替休暇を取得することが可能です。
付け加えるならば、労使協定で、2か月以下の期間を定めることが必要となります。

また、「労使協定で1カ月を超える付与期間が定められている場合には、前々月の時間外労働に対応する代替休暇と前月の時間外労働に対応する代替休暇とを合わせて1日または半日の代替休暇として取得することも可能」ということです。

例)
7月:代替休暇の時間数=2時間
8月:代替休暇の時間数=6時間
→9月までに1日分の代替休暇取得可能

では、代替休暇を取得できなかった場合は?
この場合は、当然のことですが、50%の率による時間外手当を支払わなければなりません。
既に25%分は支払っているわけですから、追加で25%分を支払うことになります。

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2009年7月 2日 (木)

改正労基法対応の実務(5)時間外に対する代替休暇(2)

◆セミナー「中堅・中小企業のための就業規則作成・見直し講座」
7月13日(月)13:30~16:00開催

前回、次のようなお話をしました。

①1ヶ月の時間外労働時間(法定時間外労働)が60時間を超える場合、超えた時間についての割増率は50%以上とする。
②労使協定で①の時間に対して有給の休暇を与えることを定め、かつ現実に休暇を取得した場合は、①の割増賃金の支払は不要。

http://hrm-consul.cocolog-nifty.com/hrmconsul5/2009/06/4-4a75.html

この②の休暇を「代替休暇」といいます。

この休暇をどのように与えるかですが、これは一定の計算式が決められていて、それにしたがって休暇を与えることになります。

では、これで計算した結果が、12時間だった場合はどういう休暇の与え方になるのでしょうか?

もし所定内労働時間が8時間であれば、この場合は1日半の休暇を与えることになります。

◆代替休暇を与える「単位」は

では、60時間を超える時間外に対して代替休暇を与えようとして計算した結果が2時間だった場合は、どうなるのでしょうか?

「2時間分の休暇を与えればいい」?

これは「×」。

厚労省の通達に「代替休暇の単位は「1日」または「半日」。「1日」とは1日の所定労働時間、「半日」とはその2分の1をいう。」とあります。
つまり代替休暇の最低単位は「半日」。

では、この「半日」とは、厳密に考えなくてはならないのでしょうか?
これについては通達で、「「半日」については、必ずしも厳密に1日の所定労働時間の2分の1とする必要はないが、その場合には労使協定で「半日」の定義を定めておく」とあります。
労使で話し合って、任意に決めることができるということです。

では、この代替休暇を取得できる期間はどうなるのでしょうか?
また、「与えること」としていても、実際に取れなかった場合はどうなるのでしょうか?
次回、見ていきましょう。

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2009年6月25日 (木)

セミナー「中堅・中小企業のための就業規則作成・見直し講座」を開催します。

豊富な事例で就業規則と労務管理のポイントがすべて分かる!
トラブルを予防し、会社を元気にする就業規則の作り方をしっかり解説。

・7/ 2(木):残業を減らす就業規則の作り方・見直し方
お申し込み締め切り6/30(火)
・7/13(月):賃金管理・人事異動と就業規則
お申し込み締め切り7/11(土)

いずれも13:30~16:00

労働法制の相次ぐ改正、解雇その他、増加する労務トラブル…
会社を取り巻く「労務リスク」はこれまでにない高まりを見せています。
対応を誤ると、経営を揺るがす事態に発展します。

厳しさを増す経営環境を生き残っていくカギは「人材」
人材マネジメントの巧拙が、業績を大きく左右します。
この人材マネジメントの「バイブル」になるのが就業規則なのです。

    ・労務トラブルを元から断つ
    ・法令に対応、労務コンプライアンスを確立する
    ・社員を元気にし、業績を上げる
               ↓
これらはすべて、就業規則を整備することによって可能になるのです。


      ①コンプライアンス
      ②リスク管理
      ③人材活性化

セミナーでは、この3つの柱から、就業規則作成・整備の実務を分かりやすく解きほぐします。

さらに、就業規則の背景にある法律や判例、さらには賃金制度もしっかり理解いただけるようにします。
◆会場
東京都中小企業会館(銀座)
〒104-0061 東京都中央区銀座2-10-18
TEL:03-3542-0121

◆受講料
1回5,000円(テキスト代込)。
※2回以上受講の場合、2回目以降は4,000円。

◆テキスト
「労務トラブルを未然に防ぐ 就業規則作成&見直しマニュアル」
(すばる舎リンケージ、A5版・456ページ、3,500円+消費税)

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プログラム

・7/ 2(木):残業を減らす就業規則の作り方・見直し方
・労働時間とは何か?就業規則との関係は?
・残業管理をどうするか?
・多様な労働時間制度を導入する
  フレックスタイム制
  事業場外みなし労働時間制
  裁量労働制

・7/13(月):賃金管理・人事異動と就業規則
・法律上の賃金と就業規則
・賃金制度見直しと就業規則の関係
・人事異動、出向、転籍と就業規則
・昇進・昇格と就業規則

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2009年6月23日 (火)

改正労基法対応の実務(4)時間外に対する代替休暇

◆セミナー「中堅・中小企業のための就業規則作成・見直し講座」
7月2日(木)13:30~16:00開催

◆時間外労働に対する「代替休暇」の制度

今回の労働基準法改正では、時間外をさせた場合、それに見合った休暇を与えれば割増賃金は支払わなくてもいいという制度が認められるようになりました。

これは、次のようなことです。

①1ヶ月の時間外労働時間(法定時間外労働)が60時間を超える場合、超えた時間についての割増率は50%以上とする。
②労使協定で①の時間に対して有給の休暇を与えることを定め、かつ現実に休暇を取得した場合は、①の割増賃金の支払は不要。

では、実際にどのように与えればいいのでしょうか?

たとえば、こういう方法はOKでしょうか?

<1ヶ月の時間外労働時間が108時間。1時間あたり賃金2,000円。所定内労働時間8時間。時間外割増率2.5割、0時間超の割増率5割>
・(108時間-60時間)÷8時間=6日の「代替休暇」を与える。
・時間外手当は60時間×(2,000円×1.25)=150,000円

正解は「×」。

どういうことでしょうか?

◆通達によると

通達は、次のようにしています。

代替休暇として与えることができる時間の時間数の算定方法は次のとおり。
・代替休暇として与えることができる時間の時間数
 =(1カ月の時間外労働時間数-60)×換算率
・換算率=労働者が代替休暇を取得しなかった場合に支払うこととされている割増賃金率(5割以上)-労働者が代替休暇を取得した場合に支払うこととされている割増賃金率(2割5分以上)

つまり、上記の例では、次のようになります。

・代替休暇の時間数=(108時間-60時間)×(0.5-0.25)=12時間
・時間外手当=108時間×(2,000円×1.25)=270,000円

つまり、代替休暇の対象になるのは、あくまでも2割5分を超える部分なのです。
60時間を超える部分についても、2割5分の割増賃金は支払わなくてはなりません。

では、「代替休暇の時間数」として算出された「12時間」というのは、どう扱えばいいのでしょうか?

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2009年6月18日 (木)

改正労基法対応の実務(3)時間外手当(3)

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改正労働基準法で時間外割増はどうなるのかについては、他にもいくつか頭に置いておくべきことがあります。

◆休日労働はどう考えるか

では、休日出勤をさせた場合、この休日出勤時間はどうすればいいのでしょうか?

この点について通達は、「所定休日(法定休日以外の休日)の労働で法定労働時間を超えるものは時間外労働にカウントする。事業場の休日については、就業規則等により法定休日と所定休日の別を明確にしておくことが望ましい」としています。

つまり、次のようになります。

・法定休日労働(週1日または4週4日の休日の労働)についてはカウントしない=3割5分以上の割増賃金を支払えばOK。

・所定休日労働(法定休日以外の休日の労働)については、他の時間外労働と合算し、その結果60時間以上になったら、超えた分の割増率は50%以上としなくてはならない。

「法定」、「所定」を意識していない会社は要注意です。

たとえば、法定休日でも所定休日でも、「休日出勤」をすれば3割5分増しの休日出勤手当を支払っているような場合です。

この場合、従来であれば法定を上回る労働条件ということで、問題はなかったのですが、今後は必ずしもそうはいきません。

所定休日労働の場合は、平日の時間外と合算して、60時間を超えるかどうかの判定をしなくてなならなくなります。

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2009年6月17日 (水)

改正労基法対応の実務(2)時間外手当(2)

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改正労働基準法で時間外割増はどうなるのかについては、他にもいくつか頭に置いておくべきことがあります。

◆「1ヶ月」とは

改正労働基準法では、時間外が60時間を超えたら、超えた部分の割増率を50%以上としなくてはならないとしています。

では、この「1ヶ月」とは、どこからどこまでを指すのでしょうか?

これについて通達は「1カ月」の起算日は就業規則に記載する必要があるが、就業規則等において起算日の定めがない場合等には、賃金計算期間の初日を起算日とする」としています。

したがって、会社が自由に決めることができます。ただし、就業規則に記載しなくてはなりません。

ただ、通達にもあるように、記載がなければ賃金計算期間と同じになります。
実務的に、この方がいいでしょう。
別の定めをしなくてはならない特別な理由がなければ、賃金計算期間に合わせるのがお勧めです。

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2009年6月12日 (金)

改正労働基準法~政省令、通達が出ました

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「労務トラブルへの備えは就業規則の整備から」
6月24日(水)13:30~16:00開催

2010年4月1日施行の改正労働基準法についての政省令と通達が、さる5月29日、厚生労働省から出されました。
これまでご紹介してきたことと内容はだぶりますが、今回のものが確定版ということで、改めて概要をご紹介します。

後日、これも含めて、実務対応を検討していきましょう。

1.1カ月の時間外労働が60時間を超えた部分の割増率を5割以上とすることについて

(1)「1カ月」の起算日は就業規則に記載する必要があるが、就業規則等において起算日の定めがない場合等には、賃金計算期間の初日を起算日とする

(2)所定休日(法定休日以外の休日)の労働で法定労働時間を超えるものは時間外労働にカウントする。事業場の休日については、就業規則等により法定休日と所定休日の別を明確にしておくことが望ましい

(3)1カ月の時間外労働が60時間に達した時点より後に行われた深夜労働のうち、時間外労働であるものについては、深夜労働の割増賃金率と60時間超の時間外労働の割増賃金率と合算され、7割5分以上の率となる

2.労使協定の締結により、改正法の割増賃金率の引き上げ分(2割5分から5割に引き上げた差の2割5分相当分)に代えて、有給の休暇(代替休暇)を付与することができることについて

(1)代替休暇として与えることができる時間の時間数の算定方法は次のとおり。
・代替休暇として与えることができる時間の時間数
 =(1カ月の時間外労働時間数-60)×換算率
・換算率=労働者が代替休暇を取得しなかった場合に支払うこととされている割増賃金率(5割以上)-労働者が代替休暇を取得した場合に支払うこととされている割増賃金率(2割5分以上)

たとえば、1カ月の時間外労働が70時間、60時間以内の割増率=25%、60時間超の割増率=50%の場合は、代替休暇は次のようになります。
  (70時間-60時間)×(50%-25%)=2時間30分

(2)代替休暇の単位は「1日」または「半日」。「1日」とは1日の所定労働時間、「半日」とはその2分の1をいう。「半日」については、必ずしも厳密に1日の所定労働時間の2分の1とする必要はないが、その場合には労使協定で「半日」の定義を定めておく

(3)代替休暇を付与できる期間は時間外労働が1カ月60時間超の当該1カ月の末日の翌日から2カ月以内。労使協定で1カ月を超える付与期間が定められている場合には、前々月の時間外労働に対応する代替休暇と前月の時間外労働に対応する代替休暇とを合わせて1日または半日の代替休暇として取得することも可能

3.労使協定の締結により、5日までの年休を時間単位で与えることができること(時間単位年休)について

(1)時間単位年休の日数は、前年度からの繰越分も含めて5日以内

(2)時間単位年休の1日の時間数は当該労働者の所定労働時間数を基に定める。
 1時間に満たない時間数については、時間単位に切り上げる必要がある

(3)時間単位の年休も、使用者の時季変更権の対象となるが、労働者が時間単位による取得を請求した場合に日単位に変更することや、日単位による取得を請求した場合に時間単位に変更することは、時季変更に当たらず、認められない

(4)計画的付与として時間単位年休を与えることは認められない

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2009年5月29日 (金)

サービス残業が4割近くに~平成20年度「労働時間管理等に関する実態調査」結果

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ここがポイント!就業規則の作成と見直し」
6月9日(火)13:30~16:00開催

去る5月26日、東京都産業労働局より、「平成20年度中小企業等労働条件実態調査~労働時間管理等に関する実態調査」が発表されました。

概要をご紹介します。

◆有給休暇の取得率は3割程度

従業員調査の結果から年次有給休暇の取得率を推計すると、29.9%となります。
また、年次有給休暇の未消化の理由としては、事業所調査・従業員調査のいずれにおいても「病気などのために確保しておく」が最も多く、これに「仕事が多い」「要員・人員が不足している」といった理由が続きます。

◆労働時間管理の方法は「タイムカード等」が多い

労働時間管理の方法は、すべての職種で「タイムカード・ICカード等」が5~6割となっています。
その一方で、「自己申告」「上司が確認・記録」といった方法も3~4割となっています。

◆サービス残業は4割近く存在

事業所調査では、37.6%の事業所がサービス残業があると考えています。

内訳を見ると、「まったくない」が50.9%、「一部の職場にあると思われる」が33.2%、「多くの職場にあると思われる」が4.4となっています。

また、持ち帰り残業に関しては、23.3%の事業所が「ある」と考えています。
従業員調査でも回答者の21.2%が、自宅に持ち帰って仕事をすることがあるとしています。

従業員調査から、平成20年9月における時間外手当が支給されない残業時間を推計すると、月平均8.0時間となります。

◆長時間労働に関する健康管理は多くの事業所で実施

回答事業所における長時間労働に関する健康管理の取り組みについては、「実労働時間の把握」(62.4%)、「長時間労働者への注意、助言」(58.2%)等が挙げられています。

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2009年5月27日 (水)

2008年度の残業時間は大幅に減少

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◆時短は重要な課題だが

ごく単純に考えると、労働時間は長いより短い方がいいに決まっています。

「仕事が3度のメシより好き」という、ワーカホリックみたいな人を別にすれば、ですが。

過労死に至るような過重な労働は論外です。
私も相当なものでしたが。

それはともかく、そこに至るほどの長時間残業でなくても、日々残業をしていくのが常態化すれば、当然私生活にも影響しますし、両立支援がますます遠のきます。

生産性にも影響を及ぼします。

そういう点から、時短は労使双方の課題といっていいでしょう。

◆残業が雇用の調整弁に

しかし、終身雇用慣行が根付いている日本では、ことはそう単純ではありません。
解雇規制がひときわ厳しいため、好況でも急に人を増やさない代わりに、不況でもそう簡単に人を減らしません。(非正社員の増加で、少し状況が変わってきていますが)。

その部分を、残業時間の長短で調整しているのです。
それでも調整しきれなくなると、人員に手をつけ始めるわけです。

◆2008年度の残業時間は大幅に減少

厚生労働省は5月18日に発表した、2008年度毎月勤労統計調査によると、所定外労働時間は10.2時間で、前年度比7%減少、特に製造業は、13.4時間(同18.7%減)と大幅な減少となっています。

これはまさに、「不況型時短」。

時系列でみると、この点が顕著に分かります。

所定外労働時間について、2005年の平均値を100とした場合の指数で見ると、2008年4-6月が103.1であるのに対し、2009年1-3月は84.6となっています。
特に製造業はこの時期、56.6と大幅な減。
労働時間の面からも、製造業が経済危機による痛手を大きく被っていることが分かります。

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2009年5月20日 (水)

改正労基法対応の実務(1)時間外手当(1)

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それでは今回から、改正労働基準法への実務対応を考えていきましょう。

まずはじめは、今回の改正の最大のポイントである、時間外割増率の引き上げについてです。

◆時間外割増率引き上げの内容

1ヶ月の時間外労働時間(法定時間外労働)が60時間を超える場合、超えた時間についての割増率は50%以上としなくてはならなくなります。
(ただし中小企業は猶予措置あり)

この時間外労働とは、「法定時間外労働」、つまり1日8時間・1週40時間を超える部分を指します。
したがって、仮に会社の所定労働時間が法定労働時間より短い場合、「所定労働時間超、法定労働時間以内」の、いわゆる「法定内時間外」は対象になりません。

たとえば、所定労働時間が1日7時間の場合は、次のようになります。

・労働時間7時間まで:所定内労働時間
・7時間超8時間以内:法定内時間外→60時間超のカウントに入れない
・8時間超;:法定時間外→この時間のトータルが60時間を超えれば、超えた分の割増率は50%以上

◆限度時間との関係

ところで、時間外労働については、労働基準法第36条第2項には、限度時間の基準が定められており、協定の限度時間はこの基準に合致したものとなるようにしなければならないとされています。

そして、1ヶ月あたりの限度基準は45時間となっています。

この限度基準は、あくまでも「基準」であり、強制力はないのですが、事実上、これが時間外の上限となっています。
そのため多くの会社では、36協定に定める限度時間も45時間以内にしています。

この限度時間を超えることがある場合は「特別条項付36協定」を結んで対応しています。

つまり、「60時間を超える」ということは、特別条項を発動する事情のある月ということになります。

言い方を変えると、60時間を超える時間外を適法なものにするには、次の2つの要件が必要ということになります。

・特別条項付36協定を結んでいる
・超えた時間についての割増率は50%以上とする

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