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2009年3月24日 (火)

マクドナルド店長訴訟は和解

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◆世間の注目を集めたマクドナルド店長訴訟

昨年の1月、東京地方裁判所が出した判決は、大きな波紋を呼びました。いわゆる「マクドナルド店長訴訟」です。
この事件は、日本マクドナルドが店長を管理監督者と位置づけ、残業代を支払わないのは、権限や処遇の実態からみて違法であるとして、同社店長が未払い残業代の支払を求めていたものです。
判決は、職務・権限および勤務の実態と賃金などの処遇の2つの要素から、管理監督者にあたらないと判断、会社に総額約750万円の支払いを命じました。

判決が示した判断基準は、次の通りです。

・企業経営上の必要から、経営者との一体的な立場において、労働基準法所定の労働時間等の枠を超えて事業活動することを要請されてもやむを得ないといえるような重要な職務と権限を付与されている。
・賃金等の待遇やその勤務態様において、他の一般労働者と比べて優遇措置が取られているので、労働時間等に関する規定の適用を除外されても、当該労働者の保護に欠けるところがない。

そして同社の店長が、これらの要件から見て管理監督者といえるのかを、次のように判じています。

①店長の権限

「店長は店舗の責任者として、アルバイト従業員の採用や、従業員の勤務シフトの決定等の権限を行使し、会社の方針に即して店舗運営をする立場から、店舗運営においては重要な職責を負うものの、その職務や権限は店舗内の事項に限られる。」と判断しました。
では、「職務や権限は店舗内の事項に限られる」場合、その人は管理監督者にふさわしい権限があると言えるのでしょうか?
裁判所は、「企業経営上の必要から、経営者と一体的な立場で、労働時間規制の枠を超えて事業活動することを要請されてもやむを得ないといえるような重要な職務と権限を付与されているとは認められない。」と判断、管理監督者の要件を満たしていないとしたのです。

②店長の勤務実態
ここでポイントになるのは、「制度的にどうなっているか」ではなく、「実態がどうなっているか」、です。

判決は原告が次のような実態にあり、労働時間に関する自由裁量性があったとは言えないとしています。
長時間労働を余儀なくされる
・店長固有の業務
・店舗の各営業時間帯には必ずシフトマネージャーを置かなくてはならず、シフトマネージャーがいなければ、その役割を店長が果たす

③店長に対する処遇
裁判所は、店長の年収と、そのひとつ下のポジションになるファーストアシスタントマネージャーの平均年収を比較し、「店長の賃金は、管理監督者に対する処遇として十分とはいい難い。」と判断しました。


◆和解成立、会社は一審判決を受け入れ

この裁判は、東京高裁に舞台を移して争われていましたが、去る3月18日、和解が成立しました。
3月19日の日経新聞によると、会社は原告勝訴の一審判決を事実上受け入れて高野さんが管理職に該当しないことを認め、約1000万円の和解金を支払うということです。

また、和解条項で高野さんが労働基準法の定める管理職に該当しないことを確認したいうことです。

このように、この訴訟は一応の決着を見ました。
しかし、この問題がすべて一件落着したわけではありません。
今回の裁判やこれまで行政当局から示されている管理監督者の判断基準をよく確認し、自社の管理職の処遇が問題ないか、しっかり確認しましょう。


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