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2008年7月29日 (火)

就業規則の実際(49)~賃金(9)~条文例

※これ以降の就業規則コンテンツは、「社会保険労務士による労働時間、残業問題、就業規則の実務講座」をご覧ください。

賃金に関するお話、最後に、賃金規程の条文例をお示しします。
もちろんこれは、あくまでも一例です。必要最低限のことしか書いてありません。
実際に作成する際は、自社の賃金体系、従業員に伝えたい会社のポリシーなどを十分検討しましょう。

<条文例>

第1章 総則

(適用範囲)
第1条 この規程は、就業規則第○条に基づき、従業員の賃金等について定めたものである。ただし、契約社員、パートタイマー、嘱託については、別規定を適用する。

(賃金の構成)
第2条 賃金の構成は次のとおりとする。
(1)基準内賃金
1.基本給
2.役職手当
3.家族手当
4.住宅手当
(2)基準外賃金
1.時間外勤務手当
2.休日勤務手当
3.深夜勤務手当
(3)その他手当
1.通勤手当

(賃金締切日および支払日)
第3条 賃金は、当月1日から起算し、当月末日に締切って計算し、毎月25日(支払日が休日の場合はその前日)に支払う。ただし、基準外賃金については前月1日から起算し、前月末日の分を当月25日に支払う。

②前項の規定にかかわらず、次の各号の一に該当するときは従業員(従業員が死亡したときはその遺族。)の請求により、賃金支払日の前であっても既往の労働に対する賃金を支払う。
1.従業員の死亡、退職、解雇のとき
2.従業員又はその収入によって生計を維持しているものが結婚し、出産し、疾病にかかり、災害を受け、又は従業員の収入によって生計を維持している者が死亡したため費用を必要とするとき
3.従業員又はその収入によって生計を維持している者が、やむを得ない事由によって1週間以上にわたって帰郷するとき

(賃金の計算方法)
第4条 遅刻、早退、欠勤などにより、所定勤務時間の全部又は一部を休業した場合においては、その休業した時間に対応する基本給を支給しない。ただし、この規程又は就業規則に別段の定めのある場合はこの限りでない。

②前項の場合において、休業した時間の計算は当該賃金締切期間の末日において合計し、30分未満は切り捨てるものとする。

③一賃金締切期間における賃金の総額に10円未満の端数を生じた場合においては、これを10円に切りあげるものとする。

④賃金締切期間の中途において入社又は退職した者に対する当該締切期間における賃金は、日割りで計算して支給するものとする。

(賃金の支払い方法)
第5条 賃金は通貨で直接従業員にその全額を支払う。ただし本人の同意を得た場合は、金融機関への振込みとする。

②前項の規定にかかわらず、次に掲げるものは支払いのとき控除する。ただし第6号以下については、従業員の代表者との書面による控除協定に基づいて行うものとする。
1.給与所得税
2.市町村民税
3.健康保険料
4.雇用保険料
5.厚生年金保険料
6.財形貯蓄積立金

(特別休暇等の賃金)
第6条 就業規則第○条から第○条までの特別休暇により勤務しなかった時間又は日の賃金については、支給しないものとする。

②就業規則第○条に定める有給休暇については通常の賃金を支給する。

(休職期間中の賃金)
第7条 就業規則第○条の休職期間中の賃金については、支給しないものとする。

(臨時休業の賃金)
第8条 会社の都合により従業員を臨時に休業させる場合には、休業手当として、休業1日につき平均賃金の100分の60を支給する。

第2章 基準内賃金

(基本給)
第9条 基本給は月給制とする。

(基本給の決定)
第10条 基本給は、本人の能力、経験、技能、職務内容を勘案して各人ごとに決定する。

(賃金改定)
第11条 賃金改定は、会社の業績および本人の能力、経験、技能、職務内容、勤務成績、勤務態度等を勘案して、原則として毎年4月に行う。

(役職手当)
第12条 役職手当は、役職者に対して、○円から○円の範囲で役職に応じて支給する。

(家族手当)
第13条 家族手当は、従業員が扶養する次の者がある場合にその従業員に支給する。
配偶者  ○円
子    ○円

(住宅手当)
第14条 住宅手当は住居状況に応じて次の通り支給する。
自己所有の持ち家       ○円
自己名義で契約する賃貸住宅  ○円

第3章 基準外賃金、その他手当

(時間外勤務割増賃金、休日勤務割増賃金、深夜勤務割増賃金)
第15条 所定勤務時間を超えて又は休日に勤務した場合には時間外勤務手当又は休日勤務手当を、深夜(午後10時から午前5時までの間)において勤務した場合には深夜勤務手当を支給する。

1. 時間外勤務手当
 (基本給+役職手当+住宅手当)÷1月平均所定勤務時間×1.25×時間外勤務時間数
2.休日勤務手当
 (基本給+役職手当+住宅手当)÷1月平均所定勤務時間×1.35×休日勤務時間数
3.深夜勤務手当
 (基本給+役職手当+住宅手当)÷1月平均所定勤務時間×0.25×深夜勤務時間数

②所定勤務時間を超えて、又は休日に勤務した時間が深夜に及んだ場合は、それぞれ時間外勤務割増賃金又は休日勤務割増賃金と深夜勤務割増賃金を合計した割増賃金を支給する。

(通勤手当)
第16条 通勤手当は、定期券購入費に相当する全額を支給する。

第4章 賞与

(賞与)
第17条 賞与は、毎年○月および○月の賞与支給日に在籍する従業員に対し、会社の業績、従業員の勤務成績等を勘案して支給する。ただし、営業成績の著しい低下その他やむを得ない事由がある場合には、支給日を変更し、又は支給しないことがある。

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2008年7月28日 (月)

就業規則の実際(48)~賃金(8)~均衡処遇と賃金

◆格差問題と法制の動き

「ワーキングプア」の問題など、格差問題がこの数年、社会問題となっています。
格差問題については様々な意見があり、一刀両断に論じることはできませんが、放置しておけない問題であることは確かです。

法制もこの問題への対応を意識した改正等がされています。

・改正パートタイム労働法
・労働契約法
・改正最低賃金法

また、現在研究会で検討中の労働者派遣法改正も、この流れにあると言っていいでしょう。

◆賃金と均衡待遇

処遇の問題でもっとも重要なのは賃金です。

ここでは、賃金に関して処遇の均衡を定めた法規制をいくつかみていきましょう。

◆労働基準法

労働基準法は第4条で、次のように男女の賃金差別を禁止しています。

(男女同一賃金の原則)
第4条 使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。

この条文は、賃金に関する差別だけを禁止しています。
男女の差別待遇禁止については、男女雇用機会均等法で定めています。

男女以外の理由による差別待遇禁止は、第3条に定めています。

(均等待遇)
第3条 使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。

◆パートタイム労働法

パートタイマーの職務内容や異動・転勤の有無などによって、賃金、教育、福利厚生について処遇の均衡を図ることが義務づけられました。特に「正社員並パート」については、一切の差別待遇が禁止されています。

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◆最低賃金法

最低賃金制度とは、最低賃金法に基づき国が賃金の最低限度を定め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を労働者に支払わなければならないとする制度です。
最低賃金には、次の3種類があります。

①地域別最低賃金
②産業別最低賃金
③労働協約の拡張適用による地域的最低賃金

<東京都の平成19年最低賃金>

Saiteitingin_2007

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2008年7月24日 (木)

就業規則の実際(47)~賃金(7)~賃金の非常時払い、端数計算

◆賃金の非常時払い

賃金は、「一定期日」に、「毎月1回以上」支払えばよいこととされています。
前払いに応じる義務はありません。
しかし、病気など不時の出費が必要になったときは、支払日前であっても、会社は賃金を支払わなければなりません。
これが、「非常時払い」というもので、労働基準法第25条に、次のように定められています。

使用者は、労働者が出産、疾病、災害その他厚生労働省令で定める非常の場合の費用に充てるために請求する場合においては、支払期日前であつても、既往の労働に対する賃金を支払わなければならない。」

「既往の労働に対する賃金」ですから、実際に労務の提供があった分、つまり支払う前までの労働に対する分を支払えば足ります。
もし月給制であれば、支払前までの分を日割計算して支払うことになります。

この非常時払いの対象になるのは、「出産、疾病、災害その他厚生労働省令で定める非常の場合」です。
「その他厚生労働省令で定める」とは、次のような場合を指します。

・労働者の収入によって生計を維持する者が出産し、疾病にかかり、又は災害をうけた場合
・労働者又はその収入によって生計を維持する者が結婚し、又は死亡した場合
・労働者又はその収入によって生計を維持する者がやむを得ない事由により1週間以上にわたつて帰郷する場合

◆賃金の端数計算

賃金は原則として、全額を支払わなくてはなりません。
所得税など法令で定められたものや、財形貯蓄積立金など労使協定で定めたものを天引きした場合、天引き後の金額を全額支払うのが原則です。

しかし、1円単位まで支払うのは実務的に煩雑なことがあります。
特に、現金で支払う場合は、支払事務も大変です。

そこで、通達で、次のような場合は問題ないとされています。(ただし、就業規則に定めが必要です)

・1ヵ月の賃金支払額に100円未満の端数が生じた場合、50円未満を切り捨て、50円以上を切り上げる。
・1ヵ月の賃金支払額に生じた1000円未満の端数を翌月に繰り越して支払う。

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2008年7月23日 (水)

就業規則の実際(46)~賃金(6)~休業手当と平均賃金

◆休業手当

労働基準法第26条には、「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中、平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない」という規定があります。

これを「休業手当」といいます。

◆使用者の責に帰すべき事由

ここがポイントです。
どこまでが、「使用者の責に帰すべき事由」に該当するのでしょうか?

まず、本人の責に帰すべき事由によるものは除かれます。
私傷病、懲戒処分などによる休業が該当します。
ただし、懲戒処分の場合、休業させる(一般に「出勤停止」といいます)ということが、処分の対象となった行為に比べて重過ぎるような場合は、無効となります。

本人の責に帰すべき事由以外の休業の場合は、不可抗力によるもの以外は「使用者の責に帰すべき事由」になります。
経営不振などで一時休業をする場合なども、「使用者の責に帰すべき事由」になりますので、休業手当の支払が必要です。

◆一部休業の場合

受注量が急減したため、半日だけ操業した場合、会社は、当然のことながら、半日分の賃金を支払わなければなりません。
この場合、休業手当との関係はどうなるのでしょうか?

半日操業ですから、残りの半日分は、「使用者の責に帰すべき事由による休業」ということになります。
そのため、この日についても、休業手当の支払義務が会社に生じます。
そして、その額は、平均賃金の100分の60と、半日分の賃金との差額となります。

◆平均賃金

平均賃金は、算定事由の発生の日(賃金締切日がある場合は直前の賃金締切日)から遡って3ヶ月間に支払った賃金の総額を、その期間の総日数で割って算定します。

賃金総額には、残業手当、通勤手当等、その間に支払った賃金すべてが含まれます。
ただし、賞与など3ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金や臨時に支払われる賃金は含みません。
また、6か月分の通勤定期券を現物支給した場合は、定期券の額を月割にします。

また、「その期間の総日数」とは、暦日です。

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2008年7月16日 (水)

就業規則の実際(45)~賃金(5)

◆賃金支払の5原則

前回、賃金支払については労働基準法に、次の「5原則」が定められているというお話をしました。

1)通貨払いの原則
2)直接払いの原則
3)全額払いの原則
4)毎月払いの原則
5)一定期日払いの原則

今回は「全額払いの原則」、「毎月払いの原則」、「一定期日払いの原則」についてお話します。

◆全額払いの原則

賃金は全額本人に支払わなければなりません。
いわゆる「ピンはね」は違法です。
日雇い派遣では、日給から「データ装備費」と称する経費が差し引かれていたことが問題になりました。これは、その費目自体の不透明さとともに、全額払いの原則に反する疑いが問題となったのです。

ただし、全額払いには次のように例外が2つあります。

①法令に定めのあるもの
源泉所得税や社会保険料などです。

②労使協定のあるもの
過半数労働組合または過半数代表者と書面で協定を結んだものについては、賃金からの控除が可能です。
社員食堂の利用料、財形貯蓄などの積立金などが一般的です。

◆毎月払いの原則

賃金は毎月1回以上支払わなくてはなりません。
したがって、年俸制であっても、実際の賃金支払は毎月行わなくてはなりません。

ただし、賞与や臨時の賃金は除きます。
たとえば、一定期間の勤怠状況に応じて支払う「精勤手当」などは、1ヵ月を超えて算定する方が適切であれば、毎月支払わなくても構いません。しかし、その必要性がなく、ただ毎月払いの適用を回避するためだけである場合は、違法となります。

◆一定期日払いの原則

賃金は「毎月○○日」というように、期日を定めて支払わなくてはなりません。
日にちが特定されていなくても、たとえば、週給制で「毎週金曜日」とか、月給制で「毎月末日」という定め方は問題ありません。
しかし、月給制で、「毎月第3金曜日」とか、「毎月20日から25日の間」という定め方はできません。

また、支払日が休日になる場合、支払日を繰り上げ・繰り下げすることは問題ありません。

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2008年7月 7日 (月)

就業規則の実際(44)~賃金(4)

◆賃金支払の5原則

前回、賃金支払については労働基準法に、次の「5原則」が定められているというお話をしました。

1)通貨払いの原則
2)直接払いの原則
3)全額払いの原則
4)毎月払いの原則
5)一定期日払いの原則

今回は2番目の「直接払いの原則」についてお話します。

◆直接払いの原則

賃金は直接本人に支払わなくてはなりません。
口座払いの場合は、その口座が本人のものであれば問題ありませんが、注意が必要なのが現金払いの場合です。
直接払いですから、代理人に支払うことも禁じられています。
賃金支払日に本人が会社を休み、代理人が受け取りに来ても、絶対渡してはなりません。たとえ委任状があっても、です。

また、賃金の差し押さえも、裁判所の命令などの場合を除いて禁止されます。

ただし、「使者」への支払は認められています。
これは、本人の支配下にあると認められる妻や子が本人の印鑑を持参し、本人名義で受領するような場合を指します。

しかし、これは個人的な感想ですが、「妻」、「子」であることを誰が証明するのかという点が問題ですよね。
その社員と、相当親しいお付き合いをしていればともかく、そうでなければ、「私は御社の○○の妻です」と言ってきても、それをどう確認するのか?
住民票などの血縁関係を証明する書類と、本人確認できる証明書(免許証など)を見せてもらわないと、迂闊に払うことはできません。

もし会社が、使者にならない人に支払ってしまったら、改めて本人に賃金を支払わなくてはなりません。

こうしたことを考えると、賃金はできるだけ口座振込みにするのが良いように思います。(もちろん、本人同意が前提です)

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2008年7月 4日 (金)

就業規則の実際(43)~賃金(3)

◆賃金支払の5原則

労働基準法では、賃金支払に関する規定をおき、賃金が確実に労働者の手元に渡るようにしています。

これを「賃金支払の5原則」といいます。

1)通貨払いの原則
2)直接払いの原則
3)全額払いの原則
4)毎月払いの原則
5)一定期日払いの原則

労働基準法
第24条 賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。ただし、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払い、また、法令に別段の定めがある場合又は当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができる。

②賃金は、毎月1回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。ただし、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金については、この限りでない。

◆通貨払いの原則

賃金は現金で支払わなくてはなりません。
現実には、口座振込みにしている会社が多いと思いでしょう。
しかし、念頭におかなくてはならないのは、口座払いはこの「通貨払いの原則」の例外だということです。

ではどのような場合に認められるかというと、次の通りです。
①本人の同意がある
②本人名義の口座に振り込む
③賃金支払日の午前10時までに引き出し可能である

「同意」と言っても、改めて「同意書」を書いてもらう必要まではありません。
たとえば本人が、「給与振込み申請書」などの用紙に口座番号などの必要事項を記入して提出すれば、それで同意となります。

最大のポイントは「本人名義の口座」という点です。
ここはきちんとチェックしましょう。

また給与を現物支給する場合は、労働組合との労働協約が必要です。
(労使協定ではありません。)

最近は少なくなりましたが、業績不振で給与の代わりに自社製品を支給するということを、会社が一方的にやることはできません。

これは、誰が考えても問題だということが分かります。
間違えやすいのが、次の2つ。

<小切手>
これも現物支給になります。
ただし、退職金については一定の要件を満たせば小切手払いが認められます。

<通勤定期>
通勤手当の支給に変えて通勤定期を会社が購入して従業員に渡すのも、現物支給の扱いになります。
従業員の便宜をはかっているつもりでも、労働協約なしにやると、法違反となりますので注意してください。

労働協約は労働組合でないと締結できません。(この点が、過半数代表者が締結できる労使協定と異なる点です)。
したがって、労働組合のない会社は、定期券の現物支給はできません。

賃金の現物払いを厳しく規制する趣旨はよく分かるのですが、通勤定期券については杓子定規にすぎる気がしますね。

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2008年7月 1日 (火)

就業規則の実際(42)~賃金(2)

◆賃金の法的性格

賃金は法律でどのように定義されているのでしょうか?
労働基準法第11条は、次のように定めています。

この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。」

つまり、賃金とは、次の2つの条件を満たすものを指します。

・労働の対価である
・使用者が労働者に支払う

「労働の対価」というのは、必ずしも、成果や貢献度に対応して支払われるものとは限りません。
就業規則、労働契約などで支給要件が明確に定められていて、労働者に請求権があるものはすべて賃金となります。

<出張旅費・日当>
支給条件は明確ですが、「実費弁償的なもの」は賃金とはなりません。
したがって、出張旅費や日当は、賃金とはなりません。

<福利厚生的なもの>
支給条件が不明確で任意的・恩恵的なものは賃金とはなりません。
ただし、福利厚生的なものであっても、就業規則などで支給条件が明確に定められているものは賃金となります。たとえば、就業規則に定めのある結婚手当などが該当します。

<退職金>
退職金でも、就業規則や退職金規程などで支給条件が定まっているものは、賃金となります。

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