就業規則の実際(49)~賃金(9)~条文例
※これ以降の就業規則コンテンツは、「社会保険労務士による労働時間、残業問題、就業規則の実務講座」をご覧ください。
賃金に関するお話、最後に、賃金規程の条文例をお示しします。
もちろんこれは、あくまでも一例です。必要最低限のことしか書いてありません。
実際に作成する際は、自社の賃金体系、従業員に伝えたい会社のポリシーなどを十分検討しましょう。
<条文例>
第1章 総則
(適用範囲)
第1条 この規程は、就業規則第○条に基づき、従業員の賃金等について定めたものである。ただし、契約社員、パートタイマー、嘱託については、別規定を適用する。
(賃金の構成)
第2条 賃金の構成は次のとおりとする。
(1)基準内賃金
1.基本給
2.役職手当
3.家族手当
4.住宅手当
(2)基準外賃金
1.時間外勤務手当
2.休日勤務手当
3.深夜勤務手当
(3)その他手当
1.通勤手当
(賃金締切日および支払日)
第3条 賃金は、当月1日から起算し、当月末日に締切って計算し、毎月25日(支払日が休日の場合はその前日)に支払う。ただし、基準外賃金については前月1日から起算し、前月末日の分を当月25日に支払う。
②前項の規定にかかわらず、次の各号の一に該当するときは従業員(従業員が死亡したときはその遺族。)の請求により、賃金支払日の前であっても既往の労働に対する賃金を支払う。
1.従業員の死亡、退職、解雇のとき
2.従業員又はその収入によって生計を維持しているものが結婚し、出産し、疾病にかかり、災害を受け、又は従業員の収入によって生計を維持している者が死亡したため費用を必要とするとき
3.従業員又はその収入によって生計を維持している者が、やむを得ない事由によって1週間以上にわたって帰郷するとき
(賃金の計算方法)
第4条 遅刻、早退、欠勤などにより、所定勤務時間の全部又は一部を休業した場合においては、その休業した時間に対応する基本給を支給しない。ただし、この規程又は就業規則に別段の定めのある場合はこの限りでない。
②前項の場合において、休業した時間の計算は当該賃金締切期間の末日において合計し、30分未満は切り捨てるものとする。
③一賃金締切期間における賃金の総額に10円未満の端数を生じた場合においては、これを10円に切りあげるものとする。
④賃金締切期間の中途において入社又は退職した者に対する当該締切期間における賃金は、日割りで計算して支給するものとする。
(賃金の支払い方法)
第5条 賃金は通貨で直接従業員にその全額を支払う。ただし本人の同意を得た場合は、金融機関への振込みとする。
②前項の規定にかかわらず、次に掲げるものは支払いのとき控除する。ただし第6号以下については、従業員の代表者との書面による控除協定に基づいて行うものとする。
1.給与所得税
2.市町村民税
3.健康保険料
4.雇用保険料
5.厚生年金保険料
6.財形貯蓄積立金
(特別休暇等の賃金)
第6条 就業規則第○条から第○条までの特別休暇により勤務しなかった時間又は日の賃金については、支給しないものとする。
②就業規則第○条に定める有給休暇については通常の賃金を支給する。
(休職期間中の賃金)
第7条 就業規則第○条の休職期間中の賃金については、支給しないものとする。
(臨時休業の賃金)
第8条 会社の都合により従業員を臨時に休業させる場合には、休業手当として、休業1日につき平均賃金の100分の60を支給する。
第2章 基準内賃金
(基本給)
第9条 基本給は月給制とする。
(基本給の決定)
第10条 基本給は、本人の能力、経験、技能、職務内容を勘案して各人ごとに決定する。
(賃金改定)
第11条 賃金改定は、会社の業績および本人の能力、経験、技能、職務内容、勤務成績、勤務態度等を勘案して、原則として毎年4月に行う。
(役職手当)
第12条 役職手当は、役職者に対して、○円から○円の範囲で役職に応じて支給する。
(家族手当)
第13条 家族手当は、従業員が扶養する次の者がある場合にその従業員に支給する。
配偶者 ○円
子 ○円
(住宅手当)
第14条 住宅手当は住居状況に応じて次の通り支給する。
自己所有の持ち家 ○円
自己名義で契約する賃貸住宅 ○円
第3章 基準外賃金、その他手当
(時間外勤務割増賃金、休日勤務割増賃金、深夜勤務割増賃金)
第15条 所定勤務時間を超えて又は休日に勤務した場合には時間外勤務手当又は休日勤務手当を、深夜(午後10時から午前5時までの間)において勤務した場合には深夜勤務手当を支給する。
1. 時間外勤務手当
(基本給+役職手当+住宅手当)÷1月平均所定勤務時間×1.25×時間外勤務時間数
2.休日勤務手当
(基本給+役職手当+住宅手当)÷1月平均所定勤務時間×1.35×休日勤務時間数
3.深夜勤務手当
(基本給+役職手当+住宅手当)÷1月平均所定勤務時間×0.25×深夜勤務時間数
②所定勤務時間を超えて、又は休日に勤務した時間が深夜に及んだ場合は、それぞれ時間外勤務割増賃金又は休日勤務割増賃金と深夜勤務割増賃金を合計した割増賃金を支給する。
(通勤手当)
第16条 通勤手当は、定期券購入費に相当する全額を支給する。
第4章 賞与
(賞与)
第17条 賞与は、毎年○月および○月の賞与支給日に在籍する従業員に対し、会社の業績、従業員の勤務成績等を勘案して支給する。ただし、営業成績の著しい低下その他やむを得ない事由がある場合には、支給日を変更し、又は支給しないことがある。
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