ワークシェアリングと賃金
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◆ワークシェアリングが注目を集めています
雇用環境が悪化する中、「ワークシェアリング」が再び注目を集めています。
つまり、「仕事の分かち合い」。
これは、1人当たりの業務量=労働時間を減らし、仕事を分け合う仕組みのこと。
たとえば、これまで4人の人がそれぞれ8時間かけてこなしていた業務が4分の3に減ってしまったとします。
この場合の選択肢は2つ。
①人員を1人減らす。
②一日の労働時間を6時間に減らし、人員数は変えない。
①が雇用調整(整理解雇)、②がワークシェアリングになります。
◆仕事を分かち合えるか
ワークシェアリングでポイントになるのが、仕事の分割がどの程度可能かということです。
量だけの問題であれば、話は割と単純です。
1人あたりの業務量を減らせばいいわけですから。
たとえば、Aという部品を4人の人が1日50個作るということなら、この個数を40個に減らせばいいということになります。
また、一方、ひとつの製品を、複数の人が分担して作るような場合はどうか?
全体の量は減っても、個々の製品に納期がありますから、完成までは業務量は変わりません。
その場合は1日の労働時間を減らすのではなく、業務日数を調整することになるでしょう。
仕事が属人化している場合、話はそう簡単ではありません。
特に、ホワイトカラーの仕事は、難しい問題があります。
ワークシェアリングの動きが、自動車メーカーを中心に、主に製造現場で導入されているのは、そんなところにも原因があるのでしょう。
しかい、今後、ホワイトカラーも余剰が発生する可能性があります。
職務分析を行い、業務をモジュール化する必要があるかもしれません。
◆賃金はどうなるか
ワークシェアリングの目的は、雇用の維持です。
そのため、コスト削減にならなければ、意味がなくなります。
たとえば、トヨタは計11日間の操業停止日のうち、2日間を休業日とし、賃金を2割カットします。
また、三菱自動車は、非就業日の基本給を15%カットします。
では、賃金カットはどこまで許されるのでしょうか?
上記のような休業は、使用者の責に帰すべき事由による休業となります。
この場合、民法上は、「債権者(この場合、使用者)の責に帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債務者(労働者)は反対給付を受ける権利を失わない」となります。
つまり、使用者側の事由で仕事ができなくなっている場合、仕事をしていなくても賃金支払義務があります。
ただ、これはあくまでも当事者の合意次第。就業規則で別段の定めをしたり、労使合意した場合は、そのルールによることができます。
しかし、どのようなルールを定めても、労働基準法26条の規定に反することはできません。
同法には、使用者の責に帰すべき休業の場合は、平均賃金の60%以上の休業手当を支払わなくてはならないとしています。
以上から、休業をさせる場合、賃金は、60%~100%の間で定めることになります。

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