人事・労務ニュース・クリッピング 06/10/07
◆仕事と育児両立後押し・ユニシスや住友林業など(10/7日経)
産業界で仕事と育児の両立支援制度を拡充する動きが広がっている。松下電器産業が育児休業制度の対象期間を小学校1年生の4月末まで延長、日本ユニシスが高校卒業まで勤務時間を短縮できるようにするなど、法の義務付けを大きく上回る制度を導入。住友林業の週休3日制やサントリーの在宅勤務など新しい仕組みも増えている。人手不足と少子化進展をにらみ、制度充実で人材流出を防ぎ、採用にも生かす。
育児・介護休業法で企業は3歳未満の子供を持つ社員の勤務時間短縮制度を導入する義務があるほか、子供が1歳に達するまで社員の連続休業を認めなければならない。
◆ネスレ訴訟最高裁判決、2人の解雇無効・2審破棄(10/7日経)
上司への暴行を理由に約7年後に懲戒解雇されたのは不当として、大手食品メーカー、ネスレ日本(神戸市)に勤務していた男性2人が社員としての地位確認などを求めた訴訟の上告審判決が6日、最高裁第二小法廷(古田佑紀裁判長)であった。同小法廷は「事件から長期間経過後の処分は権利の乱用」として、請求を棄却した2審判決を破棄、会社側の控訴を棄却した。
訴えたのは冨田真一さん(49)と栗村新市さん(52)。2人の解雇を無効とし、解雇日以降の給与や賞与の支払いを命じた1審判決が確定。支払われる賃金は7000万円超とみられる。判決は5裁判官の全員一致。
判決によると、冨田さんらは同社霞ケ浦工場(茨城県稲敷市)に勤めていた1993―94年、組合活動を巡るトラブルから上司を暴行。99年に不起訴となったが、会社は約7年後の2001年、諭旨退職にすると決定。2人が応じなかったため懲戒解雇した。
◆大卒45歳の年収格差、平均1.84倍/日本能率協会調査(10/6メールマガジン労働情報)
日本能率協会は3日、「当面する企業経営課題に関する調査」の結果を 発表した。人事・教育分野の課題で最も多かったのは「管理職層のマネジメント能力向上」(52.9%)で、「成果主義(賃金・評価・昇進制度の見直し、定着)」(49.8%)を上回った。大卒総合職(役員除く)45歳の年収の格差は平均1.84倍で、2倍を超える企業が39.7%を占める。今後、格を「拡大させる」は39.8%で、「縮小させる」は1.0%にとどまった。
◆「一定年齢で賃金減額」の企業、32%に低下/産労総合研究所調査(10/6メールマガジン労働情報)
産労総合研究所は3日、中高年層の処遇に関する実態調査の結果を発表 した。中高年層の賃金の取り扱いについて、一定の年齢で何らかの賃金減額を行う企業は32.0%。93年の調査開始以来、一定年齢で賃金減額を行う企業は減少しており、年齢に基づかない賃金制度への改定が進んでいる。
早期退職優遇制度の導入企業は28.5%で、そのうち7割が「一定年齢以上を一律に対象」に設定。対象の年齢は平均49.2歳となっている。
◆厚生年金、パート労働者に拡大へ 首相が方針(10/7朝日)
安倍首相は6日の衆院予算委員会で、パート労働者への社会保険の適用について「厚生年金の適用、社会保険の拡大を進めていきたい」と述べ、実現に意欲を示した。厚生年金に加入できない非正規雇用者が急増しているため、首相はパート労働者に厚生年金の門を開くことを自らの「再チャレンジ支援策」の柱の一つに据えている。
民主党の枝野幸男氏に答えた。厚生年金の対象をパート労働者に拡大すると、雇い主が保険料の半額を負担しなければならず、小売業や外食産業を中心に反発している。首相は官房長官当時の7月末に、日本経団連に協力を要請したが、御手洗冨士夫会長は「性急な実現」には慎重な姿勢を示している。
首相は答弁で「1週間にどれぐらいの仕事をしているか、そうした要件などを勘案したうえで拡大を検討したい」とも語った。適用拡大の実施時期や規模が今後の焦点となる。
◆17労働局でも不正経理3億円、検査院調査で判明(10/7読売)
厚生労働省の労働局をめぐる不正経理問題で、新たに、愛知、静岡、和歌山など17の労働局でも、「カラ出張」や「カラ雇用」による裏金づくりなどの不正経理が行われていたことが6日、会計検査院の調べでわかった。
不正の総額は約3億円に上るとみられる。
今回の調査では、実態に合わない超過勤務手当を職員に支給する「カラ残業」が横行していたことも新たに判明。すでに業務上横領や汚職事件などになった広島、兵庫以外に、計23の局で4億円近い不正経理が確認されたことになり、組織的な不正を改めて裏付けている。
検査院は、2004年に広島、兵庫の2労働局で発覚した不正経理事件をきっかけに調査開始。昨年の25労働局に続き、残り22労働局について、1999~04年度の経理状況を調べた。
その結果、事件化した2労働局以外にも次々と不正が判明。今回、新たに判明したのは、愛知、静岡、和歌山に加え、福島、宮城、栃木、神奈川、長野、新潟、鳥取、高知など計17労働局だった。
今回の調査では、「カラ残業」が、福島、高知などの労働局で横行していたことがわかった。カラ残業による不正だけで1億円程度に上ると見られる。
カラ残業の場合、超勤手当を毎月、職員に一律に支給する手口が目立った。例えば、夏季休暇を取得する職員が多く、出勤日数が少なくなる8月などでも、他の月と同様、超勤手当が支給されているなど、実態に合わない支給が多数見つかった。この手口は長年にわたり、慣行的に行われてきたと見られている。
このほか、過去の不正と同様、アルバイトを雇ったことにする「カラ雇用」や、架空の出張で旅費を支出したり、出張日数を水増しして経費を請求したりする「カラ出張」、架空伝票を作って物品購入を装い、経費を浮かせる手口が多く見られた。こうして捻出(ねんしゅつ)された資金の一部は、裏金としてプールされ、懇親会で使う飲食費などに充てられていた。また、一部で悪質な私的流用も確認されたという。
厚労省は昨年11月、検査結果を踏まえ、1000人を超える関係職員を処分しており、今後、大規模な処分が行われる見通しだ。
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社労士事務所HRMオフィス 社会保険労務士 杉山秀文
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Comments
ブログ掲載ありがとうございます。ただ、本件での暴行の事実はありません。ネスレがあたかも最高裁で暴行の事実は認められたかのような発表をしてしていますが、間違いです。最高裁は控訴審の東京高裁判決を破棄し、一審の水戸地裁判決が確定しました。最高裁判決によって、「暴力行為の存在は疑わしい」との事実認定を含め水戸地裁の判決が全面的に復活し、さらに、これに加えて、「長期間経過後の懲戒解雇はできない」という判断が加えられました。組合のホームページに弁護士による詳細な「最高裁判決の意味」と題する論文が出ていますので、ぜひご一読下さい。http://www.tcn.zaq.ne.jp/njlu/
Posted by: ネッスル労組神戸 | October 10, 2006 at 09:34 PM